「これほどまでに信用ならない謎解きヒロインがいたか?」ガール・オン・ザ・トレイン バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
これほどまでに信用ならない謎解きヒロインがいたか?
謎解きミステリーだけどサイコホラーっぽい空気感。キモはエミリー・ブラント扮するヒロインのキャラ造形。アル中で記憶障害で、ストーカーよろしく他人のプライベートに首を突っ込む情緒不安定女。絶対にお近づきになりたくないし、謎解きをする主人公としてこんなに信用ならない例も珍しい。
とはいえ、メインとなる女性の残り2人もかなり面倒くさいことが明らかになっていく。実生活では距離を置きたく美女たちのいけないプライベートを覗き見する背徳的なゾクゾク感がこの映画のキモではないか。
結果的にミステリーとしてよりも下世話な好奇心を刺激する作品として機能している……って、要するに火サスってことか。
あと考えたらブラントもレベッカ・ファーガソンもトム・クルーズ映画でトムクルとタメを張る強さをアピールした女優なわけで、本気出したら強いんだけどなあと思いながらか弱い姿をメタに楽しむのもアリだと思いましたよ。
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