劇場公開日 2017年1月21日

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「驚異の作品」沈黙 サイレンス ちかしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5驚異の作品

2019年12月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

宗教の話は、なかなか日本人には難しい。一般的に特定の宗教を持たないとされる私たちには、神やら信仰やらを理解するのは簡単ではないから。
原作はまだ未読なので、どこまで忠実なのかはわからない。ただ、この作品が迫害される日本人にも宗教を伝道する教会にも加担せず、全てを冷静に描いている点で遠藤周作もしくはスコセッシの力量に敬服せざるを得ません。
日本のキリシタンも当然聖人ではなく、一方で宗教を広めようとしたクリスチャンにも、「野蛮人を救いたい」という傲慢な姿勢があったはず。
なによりすごいのは、これを書いたのがその宗教に疎い日本人であること。

ちかし