「BGMは一切無し!だったと思う」沈黙 サイレンス たまるるさんの映画レビュー(感想・評価)
BGMは一切無し!だったと思う
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この作品は登場人物の誰に感情移入するかによって印象は大きく変わるのだが、いつもは勿論主人公に感情移入するのだけれど、これは日本が舞台なのでつい日本人にそうしてしまった。じゃあ誰にかというとキチジローにであって、自分自身のすごく弱い部分であるとか卑怯なところであるとか、そういったところがキチジローによって具現化されているような気がして嫌な気持ちになった。彼は裏切り者のユダか或いは人間のネガティヴな部分の象徴なのではなかろうか。
主人公よりも脇を固める、リーアムニーソンや浅野忠信、そして何と言ってもイッセー尾形の演技に痺れた。大いなる葛藤を決して口にはしないリーアムニーソン、主人公にどこか友情のようなものを感じ始めている浅野忠信、そして実は何とか助けようと努めるイッセー尾形。ガーフィールドが完全に食われていたように感じた。
オープニングの、虫の音からのsilenceという演出がすごく好きだ。
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