「悪が勝つ条件とは」少女は悪魔を待ちわびて 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
悪が勝つ条件とは
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最愛の父を殺された少女が、出所してきた犯人に15年越しの復讐を誓う。
痛々しいバイオレンス、一筋縄ではいかないドラマ、やるせないラスト…。
ド直球の韓国サスペンス!
復讐を誓う少女ヒジュを演じたシム・ウンギョン。
詳しくは知らないが、本家「怪しい彼女」や韓国版「のだめカンタービレ」に出演しているとか。
パッと見愛くるしいので、それらの作品でのキュートな笑顔を容易く想像出来るが、本作では笑顔を封印したダークな熱演を披露。
その高い演技力が見事。
復讐の相手、殺人犯キボムを演じたキム・ソンオ。
こちらも詳しく知らないが、人を刺し殺す事が快感、挑発してるようなふてぶてしさ、目付きが心底ムカツク!
肉体改造も行ったらしく、その怪演は必見!
復讐ストーリー一本かと思いきや、それぞれの思惑や新たな事件が交錯する。
刑事だったヒジュの父親の元部下だったデヨン班長。先輩を殺したキボムへの憎しみはヒジュに劣らぬもので、キボムが出所してきてからも徹底的にマーク。またぶちこんでやろうと職権乱用して威圧しまくる。
キボムが出所してすぐ、手口を模倣した事件が発生。キボムが再び犯行を…? が、確たる証拠は無く、アリバイも。
キボムの逮捕の決め手となったのは、密告者。その人物とは一体…? 意外な繋がりが…。
ヒジュの復讐計画に狂いが。そのヒジュも思わぬ行動を。
思惑と真実が絡み、遂に対峙するヒジュとキボム。
ヒジュの15年越しの復讐は、意外な結末へ…。
ラストの台詞。悪が勝つ条件に対する答え。
短すぎる刑を終えて出所してきた犯人の事だけではなく、無能な警察、そして自身の赦されない復讐…。
それら全てへの痛烈な訴え。
WOWOWで先行放映、3月7日より公開。
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