「タイトルなし(ネタバレ)」アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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連邦捜査局にもナチの残党がいる。インターポールは政治犯を追わない。色んな制約がある中で、バウアーはこのアイヒマンを探すことに執念を燃やしていた。アイヒマンを裁くことで芋づる式にナチ幹部が捕らえられると踏んだからである。最終的にはブエノスアイレスの情報をもとにイスラエルの諜報機関モサドを使ってアイヒマンを捕らえるのだった。
どこまでが実話なのかはわからないが、バウアー(クラウスナー)と部下のカール(ツェアフェルト)が共にゲイであることが物語の面白さを増している。ドイツではゲイ行為が禁止されていたのだろうか、当時としては考えられること。バウアーを国家反逆罪に問おうとしていた上席検事のクラウトマン(セバスチャン・ブロンベルク)がカールがゲイ行為に及んだことをネタにして訴追をやめさせようとまで企んでいたのだ。最後には警察に自首するカール。
序盤で、自殺未遂とも疑われたバウアーのバスタブでの瀕死事故。ちょっと老いぼれ風なところも面白かった。
アイヒマンの身柄はドイツで裁かれるには至らなかったが、イスラエルで裁かれることになった。詳細は『アイヒマン・ショー』
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かせさんさんのコメント
2023年9月14日
アイヒマン断罪は、イスラエルの悲願なのだなあと、『モサドファイル』なんかを読んでも思いました。
それにつけても現実のアイヒマンは無能な上にとてもひ弱な老人で、こんな人でもナチスのような組織に就けば、非道を成すのだと知ると暗澹とします。