KUBO クボ 二本の弦の秘密のレビュー・感想・評価
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ギターではなく三味線な訳
『パラノーマン』が好き過ぎて、ライカの次回作も心待ちにしておりました!!
『The Boxtrolls』かと思って待ちくたびれていただけに『KUBO』の公開を知ったときは、本当に嬉しかったです。
ただ、日本が舞台と聞いて、正直、観る前に一抹の不安が。
だって…。三味線の音色で折り紙が動くって…(^-^;
でも、観終わって納得。
これは単に日本が舞台の映画なのではなく、
日本が舞台でないと成り立たない映画なのでした!
「人間らしさ・日本人らしさ」の素敵な部分を改めて教えてくれる作品で、
景色を見て美しいと思う気持ち。
人を愛する気持ち。
亡くなった人を偲んで、その人との思い出を大切にする気持ち。など
永遠の命を生きる月の帝には見えない、理解出来ない人間世界の心の豊かさが描かれていました。
そして、親から子供へ“物語”として語り継がれることで、命は亡くなってもずっと生き続けるということも。
なるほど!だから、ギターではなく三味線だったのか!!
輪廻転成など、仏教的な要素もあったし。
お盆に先祖の霊を迎える風習を持つ国だから、この物語のメッセージを伝える舞台は、日本でなくてはならなかったのですね。
それに加えて “日本の好きなところを全部ぶっ込みました” と言わんばかりのアイテムが多く、微笑ましく嬉しいです。
侍、刀、鎧兜、精霊流しに盆踊り(阿波踊り)。なんと北斎や国芳の浮世絵もモチーフに!
日本人としても、海外の目から見た日本の良さを再確認出来る作品だと思いました。
そして、映像の美しいこと!!!
クレイアニメで風景の美しさを感じる時代が来たことに驚きました。
ライカならではのキャラクターの動きの繊細さはそのままに、大自然の迫力がすごい!
荒れ狂う大海原、どこまでも続く雪原、天高く飛ぶ鳥の群れ。
クレイアニメでこのスケール感が出せるとは!!
また、木漏れ日の雑木林や竹林を歩くシーンでは、少し湿ってヒンヤリとした空気まで届くようでした。
折り紙はトランスフォーマーさながらのスピードで、動きながら何度も形を変えるし、
妹達の流れるようなアクションシーンも美しかったです。
前の人の頭で一部字幕が読めなかったので、日本語吹き替え版も観に行くつもりですが、それより早くもDVD(Blu-ray)の発売が待ち遠しかったりしてww
『パラノーマン』みたいにメイキング特典映像をたっぷり入れて〜!!
辻村ジュサブローに捧ぐ
日本の文化に惹かれ憧れ来日する外国人に付き添いレポートする「YOUは何しに日本へ!」や、日本の伝統文化を独学で学び日本人以上に日本人らしい外国人を招待し来日をサポートする「世界!ニッポン行きたい人応援団」を見たことがある人にはわかると思いますが、本作はそんな人たちと同じマインドを持った人々により制作された日本映画といっても過言じゃない。人形を1コマずつ動かして作りあげた繊細かつ大胆な映像美は芸術的で感動さえ覚える。初めて本作の予告編を見た時は邦画だと信じて疑わずハリウッドを超えた!と思ったほどだ。後で米国産と知りガッカリしたが、その出来栄えに脱帽し納得してしまった。日本人の心を持った制作人に感謝と敬意を払いたい。この秋一番の芸術作品です。
これ以上ないほど日本愛あふれる作品
これほどまでに日本愛にあふれた作品があったろうか、という位日本の風習や文化、四季折々を丁寧に描いている。
副題の「二本の弦」が意味するものは?弦が一本足りない理由は何か?全ての謎が分かるラストもよくできてる。
主題曲のホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープスも作品のテーマにピッタリ。個人的にこの曲は涙腺を刺激されるので、三味線ともども泣いてしまいそう。
違和感のない日本とRPG的ストーリー
キャラクターの演技は完全にアメリカナイズされているけど、全体的に日本をきちんと理解して描けている。
ストーリーは王道のファンタジーで、ゲーム好きな方には馴染みがあるんではないでしょうか。
それでいてライカらしい暖かな落とし所に持っていけているので多くの人にオススメしたい作品です。
日本の素晴らしさを教えられる
東京国際映画祭で観た。
1秒間に24コマ撮影して作られた長編ストップモーションアニメ。
これ、素晴らしい作品だった。
絵の美しさに泣き、物語の素晴らしさに涙が溢れて止まらない (T_T)
これまで、「ティム・バートンのコープスブライド」などを製作したストップモーションアニメ製作会社のライカが日本の文化をテーマに製作した作品。
お盆、盆踊り、精霊流し、折り紙、三味線といった私たちぬ馴染みの深い文化を、見事に織り交ぜてファンタジーアドベンチャーに仕上げ、
私たちすらも忘れかけている、日本人がこれまで大切にしてきた先祖を敬う気持ちや、両親の子を思う気持ち、ご近所づきあいの大切さを改めて思い知らせてくれる。
声優陣もとても豪華で、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、レイフ・ファインズ、ルーニー・マーラなどなど。
シャーリーズ姐さんは、またしても、大暴れしてくれてて最高!
昨年から観たくて観たくて、やっと出会えた「KUBO クボ」ほんっとにオススメ
日本人にこそ見て欲しい映画
旅行先にて鑑賞。
アカデミー賞にノミネートされ高い評価を得ているにもかかわらず海外での興収が奮わなかったのは、日本人にこそ訴えてくるものがあるからだと思う。
まず、ストップモーションは素晴らしかった。制作過程をドキュメンタリーとして特集組んで放送して欲しいくらいに。
緻密だし、表情も精巧で、風景も美しい。彼らの本気度がうかがえる。
そして、スタジオのライカは完全に外資であるからこそ、外国人に映る日本文化とは、を垣間見ることができるという所にこの映画の価値があるのだと私は思う。
彼らがどのように日本文化を捉え、尊重し、描き、表現するのか...
これは、日本という国への誇りを想起させるための映画である。
ある程度日本文化の価値を理解している人々にこそ、その誇りを再認識して欲しい。
そして、見事に描き出したライカに賞賛を送りたい。
私の個人的なプロモーションとして折り紙で出来たイヤリングをしている。見かけたらこの映画のことを思い出してください。
まばたきすらしてはならぬ!
「ストップモーションアニメでアクションやったる!」という心意気には敬意しかない。まさに「まばたきすらしてはならぬ」高速のアクション映画に仕上がっている。エンドロールでその尋常ならざる作業の一端が見られるがとにかく半端じゃない
主人公クボが弾くのは「三味線」なのになぜ"Two Strings"なのか?その意味が分かる時の描写がアツい!舞台のモデルは明らかに日本だからいかにも日本的な(例えば『桃太郎』のような)貴種流離譚だろうと思っていたらいい意味で裏切られた。これは家族の物語だった!
アメリカナイズされた日本
メキシコの映画館で視聴。
正直言って、アメリカが描いている日本像がよくわかり、ものすごく違和感を感じた。
大前提として、おそらく貴族の一家が、家なしになり、路上で劇を見せる時点で、何これと言った感じだったのだが。
多分、日本人が見ると、総ツッコミが来るので、日本では上映されないのだと思います。
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