KUBO クボ 二本の弦の秘密のレビュー・感想・評価
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外国人に教えてもらったお盆
この映画には、サムライが出てきます。三味線とじょんがら節が出てきます。そりゃ姓だろ、とツッコミたいところですが、久保というヒーローが出てきます。時代不明瞭ですが、十二単(じゅうにひとえ(らしきもの))の母が出てきます。色紙と折り紙が出てきます。佐渡おけさ、が出てきます。灯籠流し、が出てきます。神代杉と、その境内の祭りが出てきます。サシミが出てきます。
最終的に、この物語は、日本の盂蘭盆会──死者が蘇り生者を見守る──の伝統を、敵を倒すエネルギーとします。
しばしば、アメリカの映画には、類型的な日本・日本人が出てきます。筒井康隆の色眼鏡の狂詩曲では、アメリカから見た日本には、サムライ、ゲイシャ、全学連、しか居なくて、それらが、阿鼻叫喚しながら、ハラキリやら、すもうをとっていますが、時代が進んで、それほど酷くないとはいえ、大衆的な日本人観は固定的なものです。
そんな紋切り型の、日本人観が、この映画ではかなり成長しています。いや、成長どころか「ほんとにコレ外国人がつくったの」と、あっけにとられるような「日本」に瞠目します。時代考証のズレや曲解もあるのかもしれませんが、日本の風習を知ろうとしている努力が、見えます。その努力には、畏敬と感動を覚えます。
いちばん、すごいのは、お盆の構造を理解し、映像化していることです。正直なところ、毎夏なんとなくやっている、私たちの風習、盂蘭盆会の要旨ついて、この映画に教えられるところがありました。
親子の物語です。また、自分自身のアイデンティティを抑圧する敵との戦いです。
ひるがえってみると、アメリカ人が再現した日本を、揶揄しながら、そのくせ、自分は日本人として、確たるアイデンティティがあるワケでもない、ということが、この映画を見ると、よく解ります。
日本人だったら、複雑な心境にならざるを得ない、外国映画です。
しかしこれがストップモーションて……。アルゴ探検隊の大冒険が石器時代のようです。
よくできてる
日本ではとうてい作れないレベルの映画。
ストーリーはご都合主義で、よくわからないところも多く、???となったが、子ども向けならそんなこと気にしないでいい。
なんで主人公以外のメインキャラが猿と虫なんだろう……。
なんにしても贅沢に作られたアニメでした。
【スタジオライカのストップ・モーション・アニメが描き出す”日本”のわびさびの心。1週間で制作される尺の平均時間 3.31秒と知って、仰天した作品でもある。(今作は103分である)】
これ、”日本”じゃないよなあ、と思いながらも、魅力的な数々の登場人物(クボ、クワガタ、サル、闇の姉妹、月の帝)とストーリー展開にどんどん引きこまれた作品。
三味線を手にした少年クボの冒険の旅の舞台は、竹林、大海、砂漠と様々に移り変わる。
クボが三味線で操る、折り紙で作ったハンゾウを始めとしたモノたちは、安倍晴明が操る式神の様である。実に魅力的。
<スタジオライカが拘った、日本文化に基づく美しくも素晴らしいファンタジー・ストップ・モーション・アニメーション映画。1週間で制作される尺の平均時間 3.31秒と知って、仰天した作品でもある。(今作は103分である)>
<2018年1月13日 劇場にて鑑賞>
日本愛が直球で伝わる!
まさに日本をテーマにしている映画でした。
刀や三味線、紅葉にお盆など要所要所に適度に入る日本文化のオマージュが見ていてとても心地よかったです。シンプル過ぎるストーリーは自分にはあまりはまりませんでした。しかし、クライマックスの展開は予想外かつ愛ある展開で心が惚れ惚れしました。アニメーションについてはCGではないとは思わせない動きで圧倒されました。
これを劇場で見たらどんな迫力UPをしていたことか、想像しきれません。
リメンバー・ミーもそうでしたが家族を大切にしようと見終わって心から思えました。
一見の価値アリだと感じました。
三味線なのに「二本の弦の秘密」とは?最後に分かる
こんなに侍の世界なのに邦画アニメじゃないのが悔しい
かつてここまで日本の世界観を再現した洋画は無かった
サムライと魔法の組み合わせも違和感なし
素晴らしいと評判を聞いていたのに劇場で観なかった事を後悔
ストップモーション・アニメーションが凄い、顔の表情から髪の毛の動きを表現するのは苦手とされているのに。
エンドロールに製作風景がチラリ
頭に刀が刺さっているがしゃどくろ
ビートルってカブトムシかと思ってたけどクワガタ
折り紙が格好いい
While My Shamisen Gently Weeps
アメリカで作った日本が舞台のファンタジーアドベンチャー。
母を殺された主人公クボはサルとクワガタの助けを得て、伝説の三種の神器、刀、鎧、兜を見つけ、仇を討とうとする。
これがストップ・モーション・アニメとは驚き。
ストップモーションアニメーション
今回紹介するのは、アニメーション会社Laikaが製作した、最新作をご紹介。
Laikaといえば、ストップモーションの技術を現代的に発展させながらも、原型を受け継いでいる数少ない長編映画ストップモーションアニメーション会社です。
今回はアメリカを中心に人気の衰えない、3Dアニメーションとストップモーションアニメーションの違いについて話していきましょう。
3Dアニメーションというのは、ディスニーピクサーやドリームワークス、イルミネーションを代表するようなCGをつかった仮想3次元世界をコンピューターの中で作り出したアニメーションです。
一方で、ストップモーションアニメーションというのは、実際に粘土でキャラクター模型を作り、それを実際のカメラで撮影したアニメーション作品です。
全く同じように捉えることができない二つの作品ですが、それぞれに良さがあります。今回の記事では、ストップモーションが優れているとこはどこなのかを見ていきましょう。
先ほども紹介したように、ストップモーションアニメーションは実際に模型を使ってそれを動かして動画を作っていくというところから、照明やカメラに収められる映像の質感がまさに現実世界のものと同じに映ります。
3Dアニメーションでは、カメラというのは3D仮想空間のもとでの仮想のカメラですので、全ては計算式で作り上げられた世界なのです。なので、間違いは起きません。起きたとしてもそれは人為的なエラーであって、明らかなミスです。
しかし、ストップモーションは実際のカメラで実際の模型を撮影しているので、模型とカメラの間には空気があり、実際に模型を照らしているのは実際の照明です。なので、作り手が思いもしなかったことが起きることがしばしばあります。
例えば、偶然手がぶつかって、キャラクターのコスチュームが少し破れてしまった。やべっと思って、カメラのレンズを見てみると、その破れ方に洋服の質感が出ていて、悪くない。
こんなことはコンピューターの中では絶対に起きませんね。このように、実際の3D空間で撮影しているが故に、人為的な操作が及ばないリアルが起こりうるところが、ストップモーションの優れているところです。
今作品でも、やはり、キャラクター模型やセット模型の照明や影というものは、3Dアニメーションにはない独特の雰囲気が出ています。まるで、実際に美術館でミニチュア模型を見ているような感覚です。というよりも、そっちの方が近いんですけどね。
さらには、そこにかけられた時間と、人々の努力を見て見ると、信じられないものがスクリーンの後ろには隠れています。Behind the Scenes もいれて、この作品一つといってもいいのではないかというほど職人技が詰まっています。
時代の流れに逆らったこの伝統と、時代の流れに乗ったVFXの融合も見ものです。
アニメーションとはひとくくりにはできないほど、とっても広く、多くの人が輝いている場所なんですね。
CGとストップモーション撮影の境界線
キャラクター等をストップモーションで作成しているのだが、綺麗な映像かつ滑らか過ぎて「これCGじゃないの?」と映画.comの予告動画欄にある「スタジオライカ、メイキング映像」で確かめ、目を疑ってしまう程。
CGとストップモーション撮影の使い分け。
凄い事してるのよ。
だけどね、ここまで来ちゃうとストップモーションを昔から観ている人間の私にはストップモーション独特の動きなどの温かみというか、有り難みが無いのよ。
CGとストップモーション撮影の境界線を考えさせられる。
製作者はそこをどう考えたんだろうか?
進化と言われればそれまでw
聴いてみたくなる作品だ。
昔、スピルバーグが「ジュラシックパーク」を作る際、SW等で実績があったストップモーションで恐竜を作るのでは無く、あえて当時初試みに近かったCGでの恐竜を採用した話を思い出した。
今のスピルバーグにもこの映画の感想を聴きたいw
さて、内容に戻りますが序盤から謎が多い映画です。
一言で言えばKUBOとその仲間の冒険譚なのですが、主人公設定が謎だらけなので、中盤でも???のまま映画を観なければなりませんでした。
ゲームにも似たような展開。
仲間が集い、強い武器を求め、難関地域を乗り越え、、、。
ディズニーの様におちゃらけ感たっぷりと言う訳でも無いので好みは別れる。
今後、CGとストップモーションがどういう形になるか分からないが、私は物語の内容重視で可もなく不可も無く。
で、この評価。
ストップモーションでしか味わえないリアル
ストップモーションならではの味がスゴク出ていて、素晴らしい!
影とか、黒い色とか、立体感とか、CGではまだ表現しきれていないリアル感がある。
ストーリーもド定番な内容だし、とても楽しみやすい。良い作品。
風情がある
まずストップモーションアニメのクオリティが高すぎる。滑らかな動きに細かい描写に感動します。
そして、日本人が描く日本感よりも日本らしいと言いますか、本当に日本の美を感じます。音もいい。ここまで感動して、世界観にのめり込むアニメは久し振りに見ました。
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