「素敵な兄様」BLEACH つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
素敵な兄様
序盤はそれなりに面白く観ていたのだがいつの間にかつまらないものに変わってしまった。佐藤信介監督は「アイアムアヒーロー」が良かったので期待していたのだけれど、少々期待しすぎたかもしれない。
アクション場面はなかなか良かったけれど、絶賛したり目を見張るほどのものはなく、見慣れた感じのアクションにまとまりすぎていた。
それでどうやら、赤毛のチンピラを連れた兄様が出てきたあたりからおかしくなった気がするのね。
この人は…、人じゃないか死神か、は、言っている事がよくわからん。人間の命などどうでもよさそうに言うが、霊魂だけソウルなんとかに連れて行ければ人の生死などどうでもいいということか?ならばどんどん人間を殺して霊魂持っていけばいいのにそれはやらない。なんか偉そうにしているだけのアホ兄様なのか?
兄様の痛々しさは終盤さらに加速する。
一応成り行きとはいえ約束したものをあっさり反故にする器の小ささ。おっおお、兄様、最後はカッコよく去って行くと思ってたのに脳ミソだけではなく器まで小さいとは…。
極めつけは更にあと。
兄様は何度も主人公一護を切りつけるのだが、一護は立ち上がる。
これは一護が想像を絶するタフさなのか?それとも、あれほど殺せと言っていた一護を土壇場で殺さない謎の慈悲をみせるオツムが残念な兄様なのか?はたまた半人前の一護すら殺せない程度の雑魚兄様なのか?
雰囲気だけ偉そうでどうしようもない小物の兄様。って、この人、じゃない死神は結構人気キャラクターではなかったか?こんなんで良いのだろうか。
もうこうなるとルキアの兄様呼びも馬鹿にしているようにしか聞こえない。
人間の分際で兄様の裾を掴むなど言語道断っぽいことを言っていたルキアに、ご満悦そうな兄様。兄様、馬鹿にされているのですよ!気付いて!
妹はいないからわからないけど、妹というのは大体、兄を馬鹿にしているものでしょ?そういうリアルを追及したみたいな認識でOK?
血縁のない妹にも該当するかどうかや、人間界の理が死神界にも通用するのかなどの謎は残るけども。