「ゴジラと正面から闘う理由が納得出来ない」GODZILLA 怪獣惑星 ryukakさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラと正面から闘う理由が納得出来ない
SFという大風呂敷を広げてしまったので、ゴジラと正面から闘う理由付けに失敗した作品に見える
シンゴジラでは当然ながらなるだけ遠距離から被害を負わない闘い方を選択していく。戦車、ミサイル、無人機、しかし通常兵器では十分な打撃が与えられない。しかも首都に居座ってる、そして進化が激しい為に時間的制限があり、核兵器まで検討される事になる上での、BC兵器による近接戦へ至る事になる。丁寧に近接戦に至るまでの理由付けを用意している
この作品では、そういう話の組み立てがほとんど用意されていない。人類は流浪の民で、地球は守るべき土地じゃなく、情報は足りず、常に危険に囲まれている。あの状況ではゴジラと闘う情勢ではなかった。兵站どころか、武器、兵糧の生産さえ確保できず、更にはゴジラさえ倒せば情勢が改善する状況でも無かった
対案として出されていた方策を否定するのが、単なる感情論というのはお粗末過ぎる。あのタイミングで犠牲を払って決戦を行う理由が無かった。守るべき土地が無く、情報も無く、時間の制限も無いのであれば、まずは十分な情報を得てから、安全を確保し、人類の存続を確立する事を優先するべきだ。ゴジラに対しては、近づいて戦う必要は無い。遠距離戦で仕留めるべきだし、何なら死ぬまで小惑星でも落し続ければ犠牲は最小限で済むだろう
また、人類が漂流するという流れも納得できなかった。異星人との交流が確保出来ていれば、星間通信、星間航行技術が入手出来て無いというのはあり得ないと思う。技術格差で入手していなくても、異星人が人類のメンバーに加わってる以上、本星からの連絡が無いってのもちょっと無理がある設定かと。続編でその辺のフォローがあるのかも知れないが