「♪悲しくて悲しくてとてもやりきれない♪」無垢の祈り いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
♪悲しくて悲しくてとてもやりきれない♪
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音符マークなんかつけてとても不謹慎なのは重々承知の上だが、とても正視できる映像ではなかったので、少しでも誤魔化さないとと。。。
いや、観るに値しないという意味では無く、寧ろ大変図太い濃厚な内容の作品である。多分、今まで出会ったことがない程の作品で、『凶悪』以上のドス黒さが迫ってくる。
子役が主役なだけにより一層のやりきれなさが演出され、これをホラー映画とカテゴライズすることに違和感を覚える程だ。結局、幽霊や宇宙人なんかより、人間が余程怖い生物であるという認識を再確認させられる。
演出面もアイデアを提示してあり、少女への悪戯のシーンでも、人形を代役に立てることで、第三者的な意識の逃避を表現でき、それが又痛々しい辛い感情でスクリーンを対峙できない。
ラストシーンの、少女の咆吼、『殺して下さいぃぃ』は、現世が地獄ならば、死ぬことで逃げることが出来るかもしれないという切実な悲しみを大変共感できる力強い映像だ。
と、ここまで書いてみて、少し時間を於いて気づいたのだが、これはいわゆる『SMプレイ』に身も心も堕としてしまった夫婦とそれを理解するには幼すぎる袋ラーメンしか食べさせて貰えない娘の理不尽な暮らしを描いたのだろうと確信したのだが。。。
妻役の女優さんの壮絶なプライベートの人生も又、この作品の凄みに加担しているようで、圧倒的なパーカッションのBGMとのシンクロも併せて、娘の目を潰すが如く、観客の心と精を抉り取る映画だった。
もっと広い劇館で再上映を希望する ※アップリンクじゃ余にも狭すぎで希望する席を確保できない。連続殺人魔への床に白墨でのメッセージがサッパリ分からん(泣
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