「ザイバツ・コープ社?(日本人向けギャグなのだろう)」VR ミッション:25 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ザイバツ・コープ社?(日本人向けギャグなのだろう)
身近に近親者のいないゲーマーが8人集められ、ザイバツ・コープ社のβ版VRゲーム「ザ・コール・アップ」で最高点を出した参加者には賞金10万ドルが与えられるという。売りに出されている高層ビルの25階。戦闘スーツとヘルメットを着用させられ、いざゲームに参加。周囲は戦争で廃墟となっている空間で、テロリストたちを排除しながら25階から地上へと脱出するヴァーチャル・リアリティなのだ。
元恋人の猫と暮らすソックス(本名カール)、医療機関で働くTATTOOの美しい女性ムスタング(本名シェリー)、元軍人のストレート・シューター(オバマ似)、ムスリムのテロリスト1(冗談がきつい名前)、認知症の祖母がいるゲームオタクっぽい青年リーパー2000、友人の代わりに参加したスレイヤー・ガール(本名テイラー)、ダ・チーフ、離婚して子どもに会えないDV男アトラス。
なんだか24階が一番きつい内容だったが、最もゲームに向いていそうなシューターが絶命。どんどん階下に降りていき、やがて地下に仕掛けられた爆弾を解除しなければならなくなった。逃げだそうにも「脱走兵は許されない!」というきつい軍曹に殺されかねない。全ては非現実のハズなのにヘルメットに仕掛けられた装置によって痛みも最大級。しかもメディパックで治さなければ本当に死んでしまうのだ・・・何のためにこんなゲームに参加しなければならないのか。
終わってみれば、大金持ちの道楽ゲームだった。死人が出ても、独り者ばかりだし捜索願も出なさそう。単純な発想ではあるが、ここに貧富の格差、孤独者に対する不条理さが感じられる。戦争に駆出されるのはいつも若者。それを楽しむ富裕層がいるということだ。ある意味、奥が深いストーリーではあるが、ちょっとした箇所で雑な部分があったりするのが残念。特に、「これから本名で呼び合おうぜ」なんてところは意味不明。だけど、爆発に関してはなるほどと唸らせてくれたので加点。