「「先に撃ったのはハンだ!」分かる人だけ」エルストリー1976 新たなる希望が生まれた街 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
「先に撃ったのはハンだ!」分かる人だけ
未見の人に注意。
DVD版を購入しました。
どうやらブルーレイでは発売されていないようで、「ローグ・ワン」の発売日にぶつけてきたあたりに商魂を感じます。
「STAR WARS」に出演したチョイ役の、しかも着ぐるみというか、特殊メイク装着組の回顧録という、かなりの変化球です。一本の映画としてはちょっと評価できませんね。
私としては、「ピープルVSジョージ・ルーカス」を期待したのですが、その足元にも及びません。さらに言えば、「I AM YOUR FATHER」ですら、デビッド・プラウズに焦点を当て、彼の報われない評価に光を当てるというテーマがありましたが、今作は何を目的に製作されたのかよく分かりません。
例えば、
・「中の人」がたどった数奇の人生を知る
・彼らの演じた役が映画に与えた効果を評価する
・ファンが彼らをどう扱うか知る
・当時の過酷な撮影環境やエピソードを語る
・彼らのスターウォーズ愛を知る
などの切り口があるでしょうが、そのいずれも不十分で、焦点がぼけたものです。
さらに言えば、編集が稚拙で、同じ人物がコーナーごとにシャッフルして登場するので、とても混乱します。
そのコーナーの構成は、
自己紹介→人となり→SWで何の役を演じたか→現在の暮らし→撮影秘話→SWファンとの関わり→SWへの恨み節→これからのSWと流れていきますが、それを出演者ごとに繰り返すので、わかりにくい。テロップも入らないので、日本のテレビ番組がいかに親切かを再認識することになります。
番組ホストなり、監督、プロデューサーなりのフロントマンの言葉も入らないので、ドキュメンタリー映画としても不親切です。
そして、購入した動機の多くを占める、特典映像や、字幕、吹き替えのサービスも一切なし。あるのは英語字幕と、公式サイトでも視聴可能な予告トレーナーのみです。
購入を考えている人には、おすすめしません。
SWの話題で盛り上がれる友達同士で、シェアする程度で十分でしょう。
2017.5.1