劇場公開日 2017年10月21日

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「見たことを激しく後悔」斉木楠雄のΨ難 うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5 見たことを激しく後悔

2025年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

原作の世界観が好きな人が楽しむ分には何の落ち度もない作品だと思うんですが、映画となるとそうもいきません。大真面目で馬鹿馬鹿しいことをやることに価値を見出しているのなら、そっちの方向性に思い切り振りきればいいと思いますが、中途半端なバカっぷりにあきれる気持ちにしかなれず。

それにしても橋本環奈さん、よくこの役引き受けましたね。アイドル生命終わってもいいんでしょうか。

主人公の斉木楠雄が彼女のことを好きになれない理由が「自意識過剰、自己陶酔、わがまま」のギャップに気づいているからというロジックを持ち出すのであれば、その対極のキャラクター「読めない、利他的、自信喪失」などの性格の持ち主を彼の周囲に置くべきだったのではないでしょうか。

彼女が考えていることに気づいたら、とても好きにはなれない。という理由を説明するためとは言え、誰からも共感を得られないキャラクターにしてしまってどうするのでしょう。たとえば、主人公の知らないところで、血のにじむような努力をしている様子であるとか、人の見ていないところで善行を積んでいるとか、いくらでもバランスが取れるはずなのに、このキャラのことを誰が好きになれるんでしょうか。

もともとのポテンシャル自体、さほど美人でもなく、上げ底の靴が見えていたり、上手にキレイに撮ってあげようという愛情が感じられません。「早く、次の仕事に行こう」的なやっつけ感。それを面白がれとでもいうのでしょうか。

ちゃんと、このキャラのドラマを作ろうとするんであれば、『サトラレ』の方向性しかないと思うんですが。

とにかく、見なければよかった。ファンが楽しめばそれでよかった。

うそつきかもめ
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