「我思う、ゆえに我あり」ブレードランナー 2049 jinminさんの映画レビュー(感想・評価)
我思う、ゆえに我あり
2017/10/29
酸性雨の下の雑多でぎらついたディストピアという世界観を損なわずに、液晶モニターやモバイル電子機器、AIといった「ブレードランナー」以後の未来を取り入れてアップデート。ヴィルヌーヴ×ブレードランナーってことでかなり不安だったけど、以外にもちゃんと伏線を気持ちよく回収。持ち越した謎は前作からの「デッカードはレプリカントか否か」くらいか。
「我思う、ゆえに我あり」というテーマは前作からそのまま引き継ぎ、自我を持ちながらも、作られた存在であるがゆえに蔑視され虐げられ利用されるレプリカントたちの哀しさや怒りに焦点が当てられていてよかった。
「Her」にも通じるAIとの情愛。レプリカントとAIが愛を交わすために他のレプリカントを利用して交わるシーンの入り組んだ哀しみ。
コメントする