「生き残るも地獄・・」スレッズ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
生き残るも地獄・・
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第三次大戦勃発、主に北イングランドのシェフィールド市で被爆したルース(カレン・ミーガー)とジミー(リース・ディンズデール)の家族を描きます、ただ、主人公を設けたのはドラマタイズするためで平凡な一市民代表的なフォーカスです、リアリズムの為に無名の俳優をオーディションで選んでいます。もし都市が核攻撃を受けたらと言う想定で一流の科学者、心理学者、医師、防衛専門家、戦略専門家など50人以上から助言を受けているそうです。
だからでしょうか、その描写やエピソードは真に迫って地獄絵図さながらです。
昔観た、東宝の「世界大戦争(1961)」で東京に核ミサイルが撃ち込まれる怖い映画を思い出しました。こちらも市井の人々の視点でしたし、高熱で国会議事堂の花崗岩が溶ける映像は今でも目に焼き付いています。ただ、核戦争の映画でも爆撃直後の様子を描くのがせいぜいで本作のように12年後まで追った映画は観たことがありません。運よく即死を免れたとしてもさらに過酷な生存競争が待っているとは・・。
冷戦時代の核ミサイルの恐怖は真実味を帯びていましたのでベルリンの壁崩壊で冷戦終結に光明が見えたときは心底ほっとしたのですが、昨今のプーチンの言動を聞くにつけ、恐怖が蘇った感があります。いやはや、怖い映画を観てしまった・・。
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