ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のレビュー・感想・評価
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『美味しい。每日作ってね。お父さん♥』
幻冬◯的に『真っ白なワンちゃんのオッポ』なんだけど、なんか教育テレビ的な艱難辛苦で、挙句の果てのまさか!!
なんだけど。
割と安易な結末。でも、幻冬◯舎的には良いんじゃない。
『美味しい。每日作ってね。お父さん♥』
この言葉が心を動かす。
そして
『美味いな!美味い』と言う言葉と、
最後にやっとコック帽を被った。だから、僕はこの映画を、映画として認めたい。
けどね。やっぱり、テレビドラマなんだよね。テレビドラマなら、四話位になって、結構真っ白なワンちゃんだと思うよ。
『1933年から』だから、もうすぐ、
100年。満洲国見たいな愚行を繰り返してはならない。
満州事変も盧溝橋事件もノモハン事件も空気が読めない大日本帝国陸軍の責任である。
ビーフカツだったんだ。もう、秋葉原でビーフカツは食べられない。残念。
天才的な舌
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一度味わった料理の味は決して忘れない二宮。
過去の料理の再現を職としてたが、ある日高額の依頼が舞い込む。
戦時中の国家ぐるみプロジェクトのレシピを復活させよというもの。
実は満州国の建国時、同じく味を忘れない能力のある西島が満州へ赴いた。
いずれ天皇が来るから、満漢全席に負けない料理のレシピを作れとの依頼。
日本人と満州人が助手としてついた。
天才であるがゆえに最初は責任を背負い込み誰も信用しなかった西島だが、
嫁のあおいの意見もありあおいと共にレシピブックを作成。
さらに助手にも厳しくなくなり信頼するようになる。
こうして天皇が満州に来るが、これは上官竹ノ内の陰謀だった。
そこで毒を盛って天皇を殺し、満州国を独立させるのが狙い。
さらに西島は、日本人助手が監視役だったことも知る。
西島はレシピを中国人助手に託し、天皇のいる会食の席で偽のレシピを焼く。
そして陰謀に加担しない宣言して拘束され殺される。
時代は下り、西島の娘がオバさんになった頃、二人の助手が現れる。
そしてそれを娘に託し、娘は料理店を始める。が、火災で死亡。
二宮はその子供だった。ただ渡しても二宮は気にも留めないだろうから、
二宮の親友の提案でそういう形をとったのだった。
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劇場で見た。やたら評価は良かったが、それほどかな?って感じやった。
主役はほぼ西島で、二宮はあんまり出て来ない。
何でそんな回りくどいことすんのとか色々分からん点もあった。
西島秀俊の調理シーンの自然さには驚いた
滝田洋二郎監督はなんとなく自分に合う。特にこれといった特徴はないかもしれないが、暖かみを感じることができる。
本作は予算の関係か、または料理に予算を使いすぎたためか、ちょっと美術面が残念な感じではあるが、暖かみのある画は健在だった。
麒麟の舌を持つ男が料理の再現に挑む。そんな触れ込みだったはずだが、過去の物語を紐解くレシピ探しがほとんどで、極論をいえば麒麟の舌は全然関係ない。
思っていたストーリーと全く違っていたし、楊さんの依頼からして食べたこともない料理を再現しろとか無茶振りもいいとこだったりツッコミどころはあるけれど、それでも面白く観ることができた。
エンドロールで、山形直太朗の料理と佐々木充の料理が交互に映し出される。ここが妙に感動的なんだよね。
滝田洋二郎監督はやっぱり好きだなと確信できた瞬間でもある。
信じることで守られる
レシピの呪縛。
満州で世界をもてなす料理を沢山生み出し、海外要人達をうならせ、天皇陛下にもお披露目するはずだったレシピ達。それを作った山形直太朗は、のめり込んで完璧を追求すると周りが見えなくなる時もあったが、最愛の理解者千鶴が娘と引き換えに亡くなり、娘を育てながら「周りの人を信じ愛すること」が一番必要な事だと気付き、料理による民族融和のベースとして、周りとも調和が取れていく。
一緒にレシピを完成させた仲間達の満州の先民族である中国人陽氏と、山形直太朗夫婦の満州移動に同行した西畑大吾扮する日本人鎌田。彼らは実はそれぞれ軍に利用されており、中国人は天皇に毒を盛る容疑を着せる対象として初めから仕組まれていて、山形大吾扮する若者は実は初めから山形直太朗の監視役だった。
でも、それを知っても、中国人を逃がして庇い、鎌田の本心を信じているのは、共に料理を作り上げてきて築いた絆や、周りを信じる力を身につけた故である。
結果そのお陰で、書き上げたレシピは仲の良いロシア人を信じ預けたことで後々中国人にわたり、そこから娘にわたり、さらに孫まで渡った。
妻はレシピの道半ばで亡くし、山形直太朗本人は天皇に毒を盛る任務を受けず中国人を逃がし、もてなし用に作り上げたレシピを燃やしたため、指令を与えた軍人に射殺された。娘の幸は両親を亡くしたが、厨房の、軍人向け食堂の料理長に引き取られ、日中戦争勃発後も戦火でも実の娘の様に命を守られた。幸は料理人と結婚するが夫に先立たれ、3歳の息子、充を1人育てていたが、陽さんから届いたレシピと、父親代わりの料理長、鎌田の力を借りながら料理屋を営もうとするが初日に隣の店の火事が燃え移り、レシピを守るため火の中に入り命を落とす。充は料理長の息子が園長となり運営する施設、すずらん園で大きくなるが、一度食べた料理は忘れず再現できる舌と腕の持ち主。園長に心を開いたりは出来ぬまま、園長は亡くなってしまったが、祖父山形直太朗が信じた沢山の人達の存在に守られていたことを知る。
充自身も、何かを作り上げるには何かは犠牲になると考えるタイプで、すずらん園を飛び出して料理人になって始めた料理屋は、料理はとても美味しいが完璧主義ゆえ同僚達を信じられず満足できず、人が離れ客が離れ借金だけが残った過去がある。借金のためなら心などなく料理をする価値観だったが、ルーツを知り生き方が変わっていく。
だが疑問が。
・綾野剛はなぜレシピ内の黄金炒飯を作っているの?綾野剛の父について一瞬だけ出てくるので、実は山形直太朗と綾野剛は繋がっていたなどという伏線かしらと観るものを欺くためのミスリードを行う、存在自体がだまし要員。
・レシピで春夏秋冬を再現と言うが、食材の冷凍技術などが発達していない戦前、四季の最高の食材を揃えるの、無理じゃない?
・幸か命と引き換えに守りに行ったレシピが、料理長の息子に渡った経緯は?火事の中にあったはずのレシピなのに、もしかしたら幸がレシピを守るために抱えたまま亡くなったのかもしれないのに、綺麗過ぎないか?
・満州での日本軍、時代考証とは違うような。でもジャニーズのファンは多いから、誤った知識でも広がりやすそう。
二宮くんがレシピの呪縛にとらわれるのは、流星の絆以来だし、西畑大吾もごちそうさんでの役の延長のような。ひとつひとつの仕事の積み重ねなんだなと感じた。
旨そう
料理が本当に美味しそうに撮られてる。
料理人てのは職人というよりは芸術家なんだと思わせられる。
出演者の包丁さばき。
見ていて惚れ惚れする。
そんな手先から生まれたものは美味しいんだろうなと。
残念ながら映画じゃ味わえない。
ただ映画としてはなんか薄っぺらい。
最後は、成る程そうか。
麒麟の舌繋がりね、と意表を突かれたけど。
セットも映像も背景も厨房も、全部作り物感が満載で軽かった。
役者も笑顔が作り笑顔で、真実味を感じない。
味わいがあり雰囲気のよい映画
嵐のニノと西島さんが主役の料理人映画。戦時中の満洲国で天皇を出迎えるために作られたレシピ。しかし関東軍の策略により中国スパイをでっち上げられそうになった料理長の西島さんがレシピを関係のある人に託し自分は反逆として殺される。その孫にあたるニノが仕掛けられたストーリーによりレシピを探し当てるという物語。一度食べた物は必ず覚えており自分で作成することが出来るという舌と技術を持つ西島さんとニノ。話の全体を流れるゆったりとした味わいそして悲しげなストーリーであるがどことなく雰囲気は悪く無い映画であった
そこは別にええやろと思われるかもしれんが…
映画に限らずドラマでも、結構エンドロール出演者の並びが個人的には気になったりする。他の方のレビューにも多数指摘されてるのが、実際の主役は西島秀俊という点。
一番目が二宮、二番目が西島、三番目が綾野、四番目が宮崎、真ん中あたりで(特別出演的な)竹野内…ていう流れなんだけど、一番最後に出てきた俳優さんが分からない。○田ヨシ…誰?物語の重要な中国人役だったのは分かるが…演劇界では大物なんだろうか。ええやん、そんなん。って大半の人は思うだろうけど。
一番目二宮、二番目綾野、真ん中竹野内、最後前宮崎、最後西島。もしくはダブル主役を印象付けるなら、一番目に横並びで二宮西島、二番目綾野、最後前宮崎、最後竹野内。もしくは、二宮、西島、綾野、宮崎、竹野内の順で名前出して、その後にエンドロールで他出演者とスタッフを流す。といった具合にした方がより良かったかな。
内容に関しては、充の改心シーンが変に泣きじゃくったりせず、静かに様々な人達の想いを噛み締めてた所は良かった。妻を亡くしたときの山形がビーフカツ食べて哀しみがこみあげ嗚咽するシーンも良かった。
料理はほとんど美味しそうに見えたけど、あの黒い鶏と豚の顔そのまま(これは料理ではないけども)は正視できなかった。
ビーフカツ
二宮くん、西島さん、料理が好きという事で気になっていた作品。
料理料理しているのかと思いきや意外とミステリアスな雰囲気で感動も味わえた。
一度食べた味は忘れない絶対味覚の料理人、佐々木充。
料理好きな私としてはこんな舌が欲しいものである。
料理を再現すれば100万円!!
その報酬の高さと料理人としてのスタイルに味沢匠を思い出す。
ぼったくるなとは思いつつも、そこまでしても食べたいという人の願いを叶え感動を与えられるなら安いのかもしれない。
そんな彼に中国から依頼が舞い込む。
料理を作るのではなく、とあるレシピを探して欲しいという謎めいた依頼だ。
レシピ探しなら探偵を雇って探させればいい、料理して欲しいならレシピを見つけてから彼を呼べば良かったのに。
でも、これは多分、仕組まれた何かだ、、、出会う人々の反応をみてそう思った。
マイケル・ダグラス主演の『ゲーム』という作品があるが、そんな雰囲気が漂っている感じがする。
山形と充はよく似ている。
レシピの足跡を辿りながら充もそう思っていただろう。
親戚か?子か孫か?
展開は想像通りだったが、その中の人の想いに涙した。
妻が亡くなっても尚、料理を作ろうとする山形をみて呪いのレシピだと言っていた将校がいたが、あれは彼らなりの弔いのスタイルだろう。
出来上がった思い出のビーフカツを食べながら泣いてる彼らの表情がそれを物語っている。
いつでも再現できたのに一度も作ってあげられなかったという山形の言葉が更に泣けてくる。
レシピを見つけ健に促されるように見たお母さんが付け足した最後のページ。
ここも良かった。
あの束の間、充は母と一緒に過ごした日々や愛情を思い起こしたのではないだろうか。。。
今度、ロールキャベツにお餅入れてみようかな。
チャーハン
【良かったところ】
◎違和感がないよう、右利きで調理シーンその他に臨んだ二宮氏
◯竹野内豊
◯西畑くんの泣き
・ラストの二宮くんの泣き
・時代、世代を超えての「みんな知ってたのか」
【悪いところ】
・綾野剛の演技はこれでいいの?特に調理シーン。なんか棒読みだけど…
・たまに出てくるチープすぎるCG
・オムライスにソースをかける音やスプーンを入れるときの音。要る???
・私は庶民だし、環境やら何やらの違いが大きいとは思うけど、食菜全席の料理の大部分が美味しくなさそう…
・演技の演技とはいえ、西島さんの怒りのシーンのわざとらしさ
・柳沢の発案て、大の大人(たち)が一人の男の「気付き」のためにこんなんする??
西畑くんはバーター感がものすごかったけど、終盤の泣きのシーンは良かった。全体的に「は?」って感じの作品だが、「この作品は右利きでなきゃ違和感があるだろう」と練習を重ね撮影に臨んだ二宮くんには賛辞を送りたい。
伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席
映画「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」(滝田洋二郎監督)から。
主人公は、依頼人の「人生最後に食べたい料理」を再現して
高額の報酬を得る「最後の料理人」。
実は、その設定に「?」が付いてしまったから、
あまり真剣にストーリーを楽しめなかったかもしれない。
料理とは、本当に正確にレシピどおりに作ったとしても、
本人の体調、その時の天候や温度といった自然環境、
もちろん、その土地独自の風土や、誰と一緒に食べたか等、
いろいろな要素が加味され、美味しかった、と思うはず。
だから冒頭の「料理を再現する」という設定に疑問符をつけた。
物語の軸となっている、1930年代に、満州という地で作られたとされる、
伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席」も、
現代、日本の地で食べて美味しいかどうか、それさえわからない。
一度食べればどんな味でも再現できる絶対味覚「麒麟の舌」って、
私もそんな舌が欲しい、と思わなかったからかな、
あまり夢中になれなかった気がする。
テーマは何だったのか、周りを囲む人たちの温かさだけが
妙に引っかかった作品だったなぁ。
そのレシピの味(思い)があなたを満たす
昨秋、劇場で観ようと思いつつも、時間やお金の都合で断念した本作。
観た人の評判の高さは聞いていたが、なるほど、納得。
滝田洋二郎が手堅く手掛けたヒューマン・ドラマの佳作であった。
一度口にした味を忘れない“絶対味覚”を持つ料理人・佐々木充。
才ありながらある理由から、多額の報酬で依頼された料理を作る孤高の身を送っていた。
そんな彼に、奇妙な依頼が舞い込む。
中国料理界の重鎮から、ある料理のレシピを再現して欲しいというものだった。
それは…
実現していたら世界の料理史に刻まれていただろう“大日本帝国食菜全席”。
考案したのは、30年代、満州に渡り、充と同じく“絶対味覚”を持つ天才料理人、山形直太朗。
しかしそれは、幻に消えた。
その謎、レシピを再現する為直太朗の足跡を辿っていく内に、充は…。
現代と30年代が交錯して展開。
幻のレシピの謎を巡るミステリー的要素、直太朗の悲劇。
やがて充が知る真実とある思い…。
なかなか構成も巧みに練られ、伏線も張られ、引き込まれた。
充と直太朗、似ているのだ。
“絶対味覚”を持っているだけじゃなく、その天才気質。
ドライな性格で、料理に一切の妥協を許さない充。それ故、失ったものは多い。
直太朗は基本は温和な性格ではあるが、ひと度没頭すると周囲が見えなくなる。
最高の料理を作る為なら犠牲も厭わない二人。
プロでもあるが、何か欠けたものも感じる。
天才というのはいつの世も…。
それに、二人が“似ている”のは…。
物語の進行上、充視点で語られるが、主役は完全に直太朗であった。
満州に招かれ、依頼された世界最高峰の料理のレシピ作り。
世界を一つにするレシピを作る。
理想的でもあるが、彼がその思いやレシピにかける情熱は命以上のもの。
妻、日本から一緒に来た弟子、地元の手伝いの満州人と共に、理想のレシピを求めて…
直太朗のレシピ作りは苦難と悲劇が交互に。
レシピ作りに行き詰まる。
そんな時、支えになってくれた妻。
やがて妻は娘を出産し、命を引き取る。
最高の料理とは、レシピとは…?
直太朗は変わる。
そして遂にレシピが完成した時、軍から依頼されたこのレシピ作りの本当の理由が…。
それはあまりにも残酷。
妻や仲間と共に作り上げたこのレシピ、この年月は何だったのか…。
苦悩、ある人物を守る為にしたある仕打ち…。
直太朗の悲劇には胸締め付けられる。
歴史のうねりに翻弄され、埋もれたレシピは今、何処に…?
その存在に一歩ずつ近付いていくと共に、何故充にこのレシピ作りが依頼されたかも明かされていく。
先に述べた通り、それは巧みで意外性あったが(人によっては先読み出来るかも)、巧く纏め過ぎてちとセンチメンタルにも感じた。
でも、それに込められた思いは充分に…。
そのレシピは呪われたレシピでもある。
直太朗を始め何人を翻弄してきた事か。ある人物の命さえ…。
しかし、それ以上に、直太朗たちどれほどの人々の思いが込められたレシピであるか。
そのレシピ=思いが、今、充へ。
彼に届けられるべき、彼の為のレシピ。
充がその思いを知った時、見てるこっちも、胸もお腹も満たされる。
二宮和也はどちらかと言うと、受け身の役回り。
西島秀俊の好演光る。
現代パートで充の友人役の綾野剛も実は、支え人であった。
宮崎あおいは鉄板の良妻役だが、ちょっとお飾りの気が…。
本作の主役の一つ、数々の料理。
その美味しそうな事、美味しそうな事!
食べられる演者が羨ましい!
特にどれが食べたい?…なんて言われても、一つに選び切れません!
よく料理は愛情と言う。
それを一蹴する充。
しかしそれは間違っていないと思う。
精魂思いを込めた料理が美味しくない筈がない。
作る側が美味しさ、喜び、幸せを込めなければ、幾ら最高級でもそんな料理を食べても何の味もしない。
素晴らしい料理(作品)と味(思い)を堪能出来た。
うーむ
ちょっと寝てしまいました。
なんて回りくどいことをする話なんだと思ったり、家火事を見た子役の声がワザとらしい過ぎたり。。。(まぁ、仕方が無といえば仕方が無いか。。。)
宮崎あおいちゃんの、温かい妻像が良かったです。
あと、炒飯が食べたくなりました。
おもしろいただ、
これは二宮和也が主演ということになっていますが、ほとんど西島秀俊さんの作品と言えるような形となっています。西島秀俊さん演じる過去パートが主軸ととなり、物語が進んでしまうためどうしても現代パートを上手く描けなかったのかなと感じました。現代パートはあいつのところへ行けの連続で言われて動く宝探しを見てる気分でした。
綾野炒飯食べたい。
小説を全く知らなかったので、あの時代にこんなことがあった
かも知れないよなぁ…なんて思いながら観ていた。ラスト登場
する双方の料理は必見モノ!であそこだけでも泣ける。主人公
はニノが演じる現代版の方になるが、断然西島パートの過去版
が中心で、役者の演技も料理も分かり易く観やすく感情移入も
できる大河ドラマのよう。絶対味覚というものを持った才能は
凄いけれど職人肌の料理人ともなればああいう性格の人は多い。
支えた奥方のあっけなさには涙が出たが、炒飯を作る綾野剛の
腕のアップにどれだけ震えがきたことか!食べさせてその炒飯!
タイトルに納得、サブタイトルにう〜ん
※完全なるネタバレ。
※全く軽度でないネタバレ。
あ、これ、某公共放送でいうところの「ファミリーヒストリー」だ。
泣ける。
last recipe…。ラストには、最後、ともう一つの意味がある…。そういうことか。
鎌田君もつらいよなぁ…。
軍服を纏っているときの己の殺し具合がなんとも…。コック服のほうが似合うよ…!
自身を投げうって人を救えるような聖人じゃないし、自分が助かればいいと思えるほど馬鹿でも非情でもない。
自分を責めてほしい人にはそうしてもらえず、自責の念と共に生き続ける、料理し続ける、そうしなければいけないというのも、ある意味呪いだ。
2017劇場映画トップ3に入れる映画!
原作を読んでからの観劇。
一言で言えばとても暖かい話だった。
もちろん原作、脚本も元々とてもいいが、
滝田監督の腕もすごかったと!
原作と比べたらかなりシンブル化されたストーリーだが、
その工夫した加減がちょうどよかった。
小説のいい映画化って、多分小説を遥かに超えるものが成功だというより、人が小説読んだ時に想像したものを具現化しつつ、人に映像自体で視覚的に作品の面白さをさらに魅了させるというものの方が成功かも。
だからこの映画は、凝った内容とスタイルで、作品の添え物でありながら、作品の素晴らしさ、暖かさをきちんと伝えてきたものだと高評価できるかも!
俳優さんはかなりのハマリ役で、とてもよかった。
ニノの料理もちょんとできた上での演技は、説得力も上げた。
カメラワークも意味深かった。
気づいたところ、好きなところ三つある。
①山形直太朗がメニューに火をつけたシーン。
1回目の鑑賞で散々泣いた!
その前に料理にも火を付けたが!。
ちなみに幸さんもお店の火事で亡くなった。
わざと「火」を表象するってのは、
やっぱり火は、料理を作り、人を幸せにするものでもあって、一瞬で全てを毀すものでもあるという両面性を持っているだろう。
山形の理想も、火のメタファーのように、幸せを生み出すものであるようなはずだが、予想もせぬ瞬時に灰になる。
山形さんは料理人として、結局自分でレシピを燃やすという行動に、観客も悲しくかんじるのでは。
②幸さんが火に飛んで行ったその瞬間、幼年の充と青年の充の顔が揺れのカメラでクロースアップされ、しかもオーバーラッピングされる。
この加工で誰でも何があったか分かるだろう。
とてもカメラの力を見せたところだった。
3回目の鑑賞でかなり充に感情移入し、後半ニノの演技の繊細さに心うたれた。
③最後に充がレシピをめくるシーン。
最初に彼の視線は千鶴の写真に止まったが、次に山形の写真を充のpovショットで何回も繰り返しで提示した。このpovショットの繰り返しはかなり深意のあるところだろう。
充は初めて山形を、今まで自分がたくさん話聞いた人を、目にした。彼は、もはや山形の話から大きくインパクトを受けた、今までの考えも変わった。だから、彼は山形を見つめていた。
麒麟の舌を持つ二人の男が、初めて何十年も経て、対話できたような気がした。
美しい料理も含め、監督のカメラも、美しくて、そして力強かった。
最後に、歴史の捉え方にも、私の賛成できる方でもある。やっぱり満洲ってのは、理想であって、また不切実の理想だからこそ、陰謀、謀略も潜在していた。
もしかしたら、全てを導いていくのは、とある必然なのかもしれない。
帝国日本の侵略戦争をも、色々考えさせられる映画だろうなー
唯一残念なところは、満州国のランドスケープに色彩が強すぎるじゃない???
これまでずっと古い映画にあるモノクロの「満洲」を見てきたのになあ〜
そんなに鮮やかな満洲表象は、どう考えても不自然で、個人としては不慣れしかない。
山形と千鶴の生活、現代に近い??
ミザンセンにもうちょっと考えを?!
テレ朝の変化球!!
出だしからテンポが良くて観易く、前半の料理や所作の雰囲気に良いね!!と見とれてマスコミお得意の日本人は凄かった番組かと思っていると、悪い日本軍のせいでレシピは失われた!!という話にいつの間にか誘導されるというテレ朝らしい映画でした。企画が秋元康、原作本が見城徹の幻冬舎と内閣ごっこ写真で有名な見事な安倍トモ映画で、「サイレントマジョリティー」のPVのバックの看板に「プロビデンスの目」が終始映っていて気持ち悪かったのも記憶に新しいですが、本作にはわざわざユダヤの六芒星がバッチリ映っており、安倍一味の忠誠心を示していると同時に満州国はユダヤが建国したという事を示す単なるプロパガンダ映画でした。特にストーリーのない前半が心地良いだけに、映画が正体を現した後半が気持ち悪く悪質に感じました。前半を観ている時は今日くらいは贅沢をするかと思いましたが、すっかり気が変わりました。庶民は内容量が減って小さくなった添加物入りの食材を、今年もぼったくり価格で買い続けるだけです。2017年にもなって、わざわざ創作してまで日本軍を悪者にする必要はないと思います。ドイツ国民が新作のナチス悪者映画をまたかよと観せられるのと一緒で、こういったものはもううんざりです。
普通のドラマでした。
正直に言えば尺が長いです。まどろっこしいというか。
遠回しし過ぎるというか。原作はどうなのか知りません。
ニノが最後に食べて「美味しい」と呟いた所は良かったですが、もう一度Cinemaで観たいか?と聞かれればそれはないと答えます。
スロー
ダルい。
芝居に瞬発力が感じられない。
芝居のテンポが皆さん遅く…文化庁の行政指導でも入ってんのかと思う程行儀がいい。
過去のエピソードなどは、とてもじゃないが人が存在しといるようにすら思えず、なんの発表会なんだろと頭をかしげる。
レシピにまつわる人間模様や陰謀は、面白かったので、サスペンス調に味付けしても良かったんじゃないかと思う。
その結末に足されるテイストとして、充への想いがある方が俺は好きだなあ。
大体からして、見た事も会った事もない爺さんを引き合いに出されても、その人の想いまでに心は揺さぶられはしないんじゃないだろうかと思う。
主役からして「興味ない」って言ってたし…現代の時間に緩急も強弱も描かれない。
登場人物の性質に萎えたような印象か。
あまり面白いとは思えなかった。
ただ、
爺さん達が娘に接する時の笑顔や懺悔には、ホロっときたなあ。使い分けというか住み分けというか、そおいう1面が挿入されてて良かった。
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