劇場公開日 2017年2月11日

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「犬に喰われる人間を描く猛犬系スリラー!」グリーンルーム 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0犬に喰われる人間を描く猛犬系スリラー!

2017年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

シチュエーション・スリラーとしては濃密な脚本の映画。
主人公達がヘタクソで魅力のないパンクバンドであることが序盤できちんと確立されてるのが何だか面白かったw
「ライブハウスに集まっていたのがネオ・ナチ集団で、殺害現場を目撃してしまったので命を狙われるハメになる」という展開は、事前に予告編を観るかジャケットであらすじを確認していないと若干わかりづらい。
ハーケンクロイツを掲げながら観光客や外国人に暴力行為を行う排他的集団とは言うが、本作のスキンヘッド集団は悪役としてはワルさが弱い?ように見えた。
心を決めたら容赦なく引き金を引くんだけど、心を決めるまでの推考が長いのかな。
個人的にバイオレンスには勢いとカオスが欲しい!!と思っているタチなので物足りなさを感じたが反面、ジワジワと迫りくる怖さがある。ドア1つ開けてみるにしても、焦りと迷い、混乱の中の果てに大失敗だったり。ややゆっくりめな物語の進行がこの映画の怖さを引き立てている。

中盤から突然襲撃・攻防に加速がかかるんだけど、仲間があっという間に減る恐怖!そして、お犬様のあまりの俊敏さ、一瞬でガブリの強さにビビる。
口径の小さなピストルなんて、イッヌの前ではオモチャなんですなあ。
ヒロインが度重なる恐怖と緊張の中でどんどん強かになっていき、躊躇なく敵を殺せるソルジャーになっていくのがカッコ良かった。見た目もクールでカワイイ。

幸ぴこ