劇場公開日 2017年2月11日

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「ユニークな要素がどんどん無くなっていく作品」グリーンルーム yuki0611さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ユニークな要素がどんどん無くなっていく作品

2017年3月13日
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鑑賞方法:映画館

グリーンルーム(楽屋)に立て籠ったバンドマンたちの攻防を描いた作品。
タイトルに引っ掻けてか、序盤は照明や森の風景などあらゆる所で緑を印象づける演出がニクいです。
ただ、中盤からは血生臭い殺しあいのせいで赤色しか印象に残らなくなってしまいます。
ここでは日常とバイオレンスさ満載の非日常を切り換えるためにも意味はあったのかなと思います。
残念だったのが‘’バンド‘’、‘’ネオナチ‘’、‘’‘グリーンルーム‘’、この作品にあった全てのユニークな要素が途中から無くなっていったことです。
最後にはただの殺しあいに発展するというありきたりな展開は意外性がありませんでした。
何より脚本にツッコミ所が多く、特に主人公たちの行動に合わせてあげてるかのようなタイミング、立ち位置での襲撃には溜め息です。ネオナチ軍の中で犬が一番有能という惨めな集団になっていました。
一番がっかりだったのは豪華俳優がいながらもキャラには魅力がないという嘆かわしいところです。
イモージェン・プーツは、人物の背景もなにもなしに突然現れた殺人鬼思考の訳のわからない女性、パトリック・スチュワートは体裁>人の命という考えの無能オーナーという残念さ。
アントン・イェルチンは、イモージェンが演じた役に喰われてる感、早い段階で戦力外になってしまうこともあってか、あまり存在感がなかったです。
終わってみれば好きになったキャラは犬使いのおっさんと犬という何ともいえない印象の残り方でした。
予告編などの前情報と「ブルーリベンジ」監督作ということから少し期待しすぎてしまった作品でした。

yuki0611