「「心の穴を埋められるのは自分だけ」」22年目の告白 私が殺人犯です たつやさんの映画レビュー(感想・評価)
「心の穴を埋められるのは自分だけ」
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「自分だけ生き残った時」
「罪悪感」を感じるのは人間だけだろう。
動物だったらラッキー!と思うだけかもしれない。
なぜ人間は「罪悪感」を感じるか?
自分が生き残れて「よかった」と思う気持ちが全くない訳ではない。でも「自分だけ生き残って申し訳ない」と自身を責める。
それは多分、人間として「いいひと」でありたいから。どんな人間にも「良心」が埋め込まれているから。
その「罪悪感」を1人で抱えきれずに犯人は「仲間」を作った。
単純に考えれば、
本当に自分だけ生き残って申し訳ない、と思うなら、生きていられないと思うのだが。
それでも生きていたいのが人間だ。
そう単純にはいかない。
自分が生きるために、自分と同じ苦悩を持つ「仲間」を作る。
そんな人間の矛盾を感じさせられた。
犯人はよく口にしていた。
「暗闇に光を!」
「自身の心の中にあいた底のない暗い穴」を
何かで、誰かに、埋めてもらおうとしていた。
でも、それは無理なのだ。
自分自身の心の穴は、自分自身にしか埋められない。
自分以外の誰かや、何か、には埋められない。
自分の仲間を作っても、テレビキャスターになって有名になっても、埋められない。
「自分の心の穴は、自分で埋めるしかない」
そのことに気づかせてくれた。
この映画に感謝したい。
(個人的には、「大学時代の夏休み、暇で暇でたまたま見た雑誌のオーディション受けて」「ビーバップハイスクール」でデビューした仲村トオルが、こんな役者になるとは。当時は想像もつかなかった。)
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