「女子高生の」ナラタージュ she'llyさんの映画レビュー(感想・評価)
女子高生の
危うさと真っ直ぐさ。それを指導者としてどう受け止め、支えられるか、試される先生の人間性。先生との対比で際立ってしまう小野君の若さ故の未熟さと焦り。虚しさは怒りへ。泉、雨、プール、大雨、雷雨、海、シャワー。それぞれの演出をじっくり考察するもよし。足元の映像も印象的。易きに流れるのではなく、抗おうとすることで生まれる葛藤と深さと成長。お互いに相手を思いやる気持ち。薄っぺらい禁断の恋では終わらない余韻があった。後輩は理由は違えど居場所がなく極限まで追い詰められていたかつての自分たち。その思いの共有がまた苦しかった。ただやはり、卒業式直後まで思い留まったていたとはいえ、校内でのあのハナムケはフィクションだからこそ。
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