「傷つき闇を抱える2人が救いをもとめる」ナラタージュ みーさんの映画レビュー(感想・評価)
傷つき闇を抱える2人が救いをもとめる
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禁断の恋ではない。大人な恋愛でもない。
駆け引きもなく、互いに胸がときめくなんて瞬間すら無いに等しい。
救われたい、救いたい(救うことで救われたい)という想いが強い。
葉山は妻が同居していた義理母と上手くいかずノイローゼで家に火をつけ放火及び殺人未遂(実際は家の倉庫のみだが義理母ごと燃やす気だった)。
妻の親族たちに攻められ会うことも許されず手紙も握り潰され、罪悪感や後悔に苛まれサイレンの音を聞くと吐くほど苦しみ進めずにいる教師。籍は残ったまま。(妻の意志次第)
泉は自殺を考えるほどいじめられ辛いところを葉山に救われ、演劇部や社会科準備室(葉山)という居場所を与えてもらえたことで次第に心惹かれていく。在学中、葉山の過去を知り「あなたを助けたい」と申し出たが断られる。
その後も泉に何度も救いを求めるくせに、泉の想いを受けいれない葉山の弱さやモロさは確かにズルい。拒絶したくせになぜキスをしたのか。なぜ電話をするのか。なぜ優しくするのか。
「恋じゃなかった」は本心とは思えない。たしかに愛されていたい、という弱さは人間にはあるけど…。この辺りは小説で読めば葉山の泉への想いもわかるのでしょうか。
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