「福田監督版銀魂!!」銀魂 ゆーりさんの映画レビュー(感想・評価)
福田監督版銀魂!!
原作・アニメファン歴10年超えです。
けっこう楽しみにして観に行きました。
実写版として考えれば成功だと思います。
福田監督らしい演出やギャグが銀魂の世界観とマッチしていました。
声出して笑いながら映画を見れる機会なんてそう無いと思います。
ナウシカやシャアのくだり、まーきのっが許されるのは福田監督の作品くらいのものでしょう。(許されているのか…?)
ただ結野アナのくだりやテレ東パロなんかは私にはやりすぎ感があり、くどく感じました。
ですが飽きることなくあっという間に終わりの時間が来てしまい、あれ?これで終わり?と思ったほどでした。
ここまでは客観的に見た話し。
ここからは原作・アニメファンとして。
まず、キャストさんはみなさんとてもステキでした。
キャスティングの良さには脱帽です。
個人的には小栗旬・菜々緒・新井浩文・安田顕・早見あかり・中村勘九郎・柳楽優弥・吉沢亮にグッときました。(敬称略)
特に村田兄弟が村田兄弟すぎたのと、新井さんの似蔵、そして近藤さんには良い意味で裏切られたな…と。中村さんの人としてのオーラと言いますか…局長たる所以かなと思わされました。
観る前は興味が他の方に向いていた分、この方たちの印象が強く残りました。
あ、菜々緒さんはMVPだと思います。笑
そして佐藤さんとムロさんは別に実写版とかそういうのでもなんでもなく、ただの佐藤さんとムロさん。似てる似てないとか以前の問題なので選考外です。(褒め言葉)笑
ただ…ストーリーや台詞回しが…。
ああ、こういうふうに福田監督は受け取ったんだな、と思わされるところが多々あります。
何より原作・アニメファンとしてはあって欲しかったセリフやシーンが無いのはいささか残念です。
かつ最後の銀時VS高杉はいただけません。
ダメです。
演技を含めキャストさんはすごく良かったのに…。
銀魂って言わない美学と言いますか…行って欲しくないけど何も言わずに送り出したりとか…時代劇とかにもある昔の粋な空気感や思想ってすごく反映されてる作品だと思っておりまして…。
(紅桜篇の銀さんとお妙さんのやり取りや、ミツバ篇の土方の惚れた女には~という台詞、沖田の分かってるんです、というくだり等)
例以外で他のお話しでも本当にたくさんあるんですが…それが壊されてしまっていたかな…と思います。
銀時VS高杉もその内の1つに近いです。それよりも桂&銀時VS天人の方が必要だったハズ。。
今もあの頃も守りたいものは何一つ変わっちゃいないんです。
否定的な意見が長くなってしまいましたが全体として福田監督版の銀魂での実写、という解釈として見ればとても楽しいですし、もう1回観たいとすら思っています。
コレをきっかけとして銀魂がもう少しだけ周囲に認知され、人気が出て、アニメのゴールデン復活することもこっそり願って☆4としました。