劇場公開日 2017年1月14日

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「タイムトラベルばやりの映画業界ですが」本能寺ホテル ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0タイムトラベルばやりの映画業界ですが

2017年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

感動大作ではないですが、よくできた小品です。とても面白く見れました。戦国時代の京都を再現したVFXや、明智光秀の襲撃や本能寺の炎上シーンはよくできてました。コメディ的な味付けの演出も楽しいです。主人公の倉本繭子(綾瀬はるか)の迷いや、心境の変化もよく伝わりましたし、彼女を取り巻く人々、特に料亭の主人(近藤正臣)の関わり方も絶妙でした。とても緻密に作られています。
この作品では、主人公が現代と本能寺の変直前の時代を行き来するという設定を、どう面白く見せるかがポイントです。その意味では、大望を抱いて、それを当たり前のように実行する信長と、失職してどうしていいか分からない主人公が、信長との関りで新しい一歩を踏み出す姿は、さわやかな印象を見終わった後に残し、作り手の目論見は成功しています。
また、コメディ的な映画ということで言えば、綾瀬はるかと濱田岳は最高です。綾瀬の真っすぐでドジな演技は楽しい。濱田岳がこんなにコメディに向いているとは知りませんでした。

ガバチョ