劇場公開日 2017年8月26日

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「なかなか難しい子連れ再婚」幼な子われらに生まれ れいすけさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5なかなか難しい子連れ再婚

2021年5月5日
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知的

難しい

エレカシのファンとしては、悲しみの果てが2回出てきて、クスリとした。

田中麗奈は元の旦那の娘2人連れ子と共に再婚。浅野忠信は再婚しながら、定期的に前の家族の娘が会っている。想像してわからなくない話です。

なんか重松清の原作にしては、何かがしっくりこないまま終わってしまった。

なんだろうか。

寺島しのぶは、浅野忠信にあなたは、理由は聞くが、気持ちは聞かない。うーん。なぜ自分から話さないの。聞かれないと話さないの。
相手の意思を推し量ること、想像力、大事だが、自分も相手に開示していかないと相互理解は無理だよ。言葉に出さないで、わかれなんて男女関係なく無理だと思う。
そもそも、どんな家庭像をお互いに展望して結婚するかなんて、結婚する前に意思疎通できてないのか。大学やめてほしいとか、子供がいる、いらないとか、かなり初歩的な方向性の話じゃないの。びっくりだよ。だし、相談せずに子供を降ろされたら普通は逆上しますわね。

浅野忠信に反発する田中麗奈の長女もなかなか悩ましかった。浅野忠信もほどほどに丁寧に話を聞いてはいるんだが、あれだけ、拒絶されてしまうと、もっと丁寧に関わったとしても意思疎通ができないかもしれない。

浅野忠信は娘として育てる覚悟で長女が小さいうちに再婚したわけだよなあ。

長女は浅野忠信に愛情を何年か、受けてきたと思うのだが、あそこまで、反発するものだろうか。母親を助けたいみたいな気持ちにならない?!幼い妹に本当のお父さんじゃないと吹き込んで妹を混乱させてしまう。家庭が崩壊だよ。あまりに、ワガママでは??

浅野忠信がピンタの一発でもして、カッとなってもおかしくないところをよく耐えていたと思う。前の親がDVだから尚更だろう。

浅野忠信も左遷されて、気持ちに余裕がないなか、黙々と働いていた。田中麗奈はもうちょい話聞いてやったら?逆に浅野忠信も田中麗奈と話をしないのね。

浅野忠信もとうとう我慢が爆発してしまう。まあ普通でしょう。人間だもの。波はあるよ。

しっかり前の親に会わせようと頼みに行った浅野忠信は誠実だ。

浅野忠信の実娘の父親が危篤で病院に連れて行く。田中麗奈と次女も車に乗せて。
実娘が気遣って、お父さんとは友達なんだと、次女に話すんだが、気を遣っている。
病院について、一緒にいってと浅野忠信に声をかけた田中麗奈は良かったよ。

前の家族とのつながりも、さっぱりはきれないし、2つの家族を持つと責任もまた背負う。優先順位はあっても、再婚した家族は前の過去の家族ともお互い理解しながら、程よい距離感で協力しないといけないんじゃないかな。

重松清にしては、特に泣き所がなかった。なかなか難しいなあと思いながら見た。

僕は、思うんだが、よく言う男は理屈とか、女は感情的とかきめつけはよくない。

理屈の女性もいれば、感情的な男性もいる。そもそも男性的とか女性的なんて固定概念。脳の違いや生態系が違うかもしれない。しかし、一般論と個別論。人はみな個である。
いろんな人との相互理解、相互のコミニケーション。それは先入観なしに、わかった気にならないことだ。想像力も大事。なかなか難しいです。

最後に実父からのプレゼントをわたし、長女と寄り添った浅野忠信は良かったよ。言葉は多くを語らないけど。

れいすけ(休眠中)
kossyさんのコメント
2021年7月1日

れいすけさん、コメントありがとうございます。
映画は生涯の友。無理せず1日1本を心がければ、日記代わりにもなるし、ちょうどいいのかも・・・
カラオケのシーンは邦画独特のものですね。最近は洋画にもちらほら見ることありますが、やっぱりバンドかな~

kossy