劇場公開日 2017年11月11日

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「尺足らずなのが惜しい」劇場版 はいからさんが通る 前編  紅緒、花の17歳 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0尺足らずなのが惜しい

2017年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

萌える

旧テレビシリーズとは印象の異なるキャラクターデザインや、果たしてよこざわけい子さん以外の紅緒を受け入れられるか?等の不安がありましたが、杞憂でした。ひとたび動き出してしまえば、声も、絵柄も違和感なく、この"平成のはいからさん"を受け入れる事が出来ました。

演出もキレがよく、喜怒哀楽激しい紅緒の感情に合わせて緩急のついた演出で、笑わされたり、しんみりしたり、知ってる筈のシーンでもあらためて感情を動かされます。さすが「るろうに剣心OVA(追憶編)」を手掛けた古橋一浩さんだけに、この手の作品は手慣れていらっしゃいますね。

ただ、全体に出来は悪くないだけに、尺足らずで展開が駆け足なのが惜しい。ひとつのシーンで感情が充分に満ちる前にもう次のシーンに入ってしまうため、「あーもう少し余韻を感じていたかったな・・」と思う事もしばしば。原作は既読ですが、お話を知っているからこそ、シーン毎の重要性が分かるので、「ここには尺を割いて欲しい!」という欲が出てしまう側面も。ファン向けの割り切った作りだとは思いますが、ファンでも気になる人は気になるんじゃないでしょうか(ある意味、初見組の方が楽しめるかも知れません)。

来年公開の後編では是非いま少し長めの尺で作って欲しいですね。監督は変わるそうですが、女性監督の加瀬充子さんと聞いているので、後編への期待を込めての★4つ。

猫シャチ