劇場公開日 2017年7月1日

「好みは真っ二つか。スタイリッシュすぎる時代劇!!」忍びの国 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0好みは真っ二つか。スタイリッシュすぎる時代劇!!

2017年7月10日
PCから投稿

悲しい

楽しい

興奮

【賛否両論チェック】
賛:歴史上唯一の侍と忍者との戦いを、決して善悪二元論ではなく、それぞれの立場からの人間模様を描いているのが、思わず考えさせられる。スタイリッシュなアクションの数々にも要注目。
否:アクションシーンで急にコミカルになる等、演出が斬新すぎるので、好みは分かれそう。

 嵐の大野智さん主演ということで、話題になっていた作品ですが、作風もそれに違わず、実際に起きた「天正伊賀の乱」を、かなりスタイリッシュなアクションで描いています。
 圧倒的な力を誇る織田家に対し、良くも悪くも金でしか動くことのない忍び達。“人でなし”“虎狼の輩”とも揶揄される彼らの中にあって、自身もそうであった主人公・無門が、愛する妻・お国を守るために奮闘する様は、不思議と感動を誘います。決して「伊賀=善」「織田=悪」といった描き方をしていないのも、両者に関わる人々の姿を深く考えさせられるので、イイですね。
 アクションシーンがかなりコミカルだったり、それに相反するような意外と哀しいストーリーに、好き嫌いは分かれるような気もしますが、この夏の話題を是非劇場でご覧になってみて下さい。

映画コーディネーター・門倉カド
はなさんのコメント
2017年7月10日

初回、見た時には「やってしまったな」という思いが拭えず、大野ファンにもかかわらず、無門の叫びにまったく共感できませんでした。

ところが、無門の生い立ちと、生い立ち故の価値観を捉えると、同じシーンに鳥肌がたちました。

様々な切り口のアクションとともに、見る楽しみの多い映画です。次は、美しい背景に注目して見に行こうと思っています。

門倉カドさんの気持ちいいくらいにツボをおさえたレビューに感謝いたします。

はな