「どっちつかずなのは仕方ないですが。」鋼の錬金術師 ゼリグさんの映画レビュー(感想・評価)
どっちつかずなのは仕方ないですが。
原作読んでる読んでないとかじゃなくて、アクション映画として普通に面白くなかったです。
いや、アクション映画だって括らなくても別にいいんですよ。
ただのファンタジー映画って事でも構わないんですけど、面白くないんです。
改変しててもいいんです。面白ければ。
実際、このあいだ観た「いぬやしき」も改変の嵐でしたけど、充分楽しめましたから。
ただこの作品に関しては、なんというか…もっと盛り上げ方があったでしょうと。
要するに切り取るとこ間違えたんじゃないですかと言いたいだけなんですが。
別に、あのシーンが入ってないじゃないか!とか、その設定を変えるな!なんて言いません。
原作ファンだからとかじゃないんです。
そのシーンを映画でやって、知らない人にウケるか?っていう話なんです。
そこ入れたところで、面白くなくね?
じゃあオリジナルでもいいから、アクションシーン増やした方が、原作知らない人も面白くね?っていう。
原作に馴染みがない人にとっては、なんか地味な映画に映るでしょうし、原作ファンにとっては、よくわからん改変されてるし、盛り上がらんし、てかそもそも受け付けんし、とかなんやかんや理由が出てくる人も多いでしょうし、どの客層をターゲットにしているのかが、いまいち分かりません。
数撃ちゃ当たる戦法なのでしょうか。
どちらかと言えば、そりゃ原作未読の方へ向けた作品なんでしょうが、前述した通り、映画単体で見ても主人公が大した活躍をしないアクション映画という印象しか受けないので、面白く感じる方は少数なのではないかと思います。
余談ですが、幼き頃のエルリック兄弟から始めるのは失敗だと思います。
日本人の子どもって、大人以上に顔がのっぺりしているもんじゃないですか。
その子達を金髪にしたところで「エドワード」と「アルフォンス」という名前には無理があります。
大人キャストはまだいいんですけど、あれは何だか気恥ずかしさを感じてしまい、個人的には駄目でした。
下手すると、あそこで既に乗れずに、挫折した方も多いんじゃないでしょうか。
感覚は人それぞれなのでしょうが、僕にはあまりこの作品の魅力を感じる事が出来ませんでした。