「親子三世代で名画と贋作をすり替えろ」THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
親子三世代で名画と贋作をすり替えろ
天才的な贋作の腕を持つレイ。仮出所を控えていたが、ギャングのボスと裏取引して早期出所する。
再び犯罪の世界に戻る為…? ではなく、息子に会う為であった…。
またまたこのおバカな邦題のせいで他愛ないB級犯罪アクションに思う。“最後のミッション”って…。
ジャンルは犯罪サスペンスだが、実際は意外や親子(と祖父も入れての三世代)のドラマであった。
今は祖父ジョセフと暮らしている息子ウィルは、ガンで余命僅か。どうしても会いたかった。
父親として出来る限りの事をしてやろうとする。ランプの魔法の精や七つの龍の玉じゃないけど、願い事を3つ叶えてやる。
ウィルの願い事。一つ目は、母さんに会いたい。母親とは生まれてから一度も…。真っ当な人物や暮らしではなく、会うのを拒んでいたが…。二つ目は、セックスがしたい。ワォ!
そして三つ目は…。父さんを手伝いたい。
早期出所の条件として、ギャングのボスからある犯罪計画を強いられる事になったレイ。
美術館に侵入し、モネの名画を贋作とすり替えて盗み出せ。
仕方なく了承。チームと連絡取っている所を、偶然ウィルが聞いてしまい…。
普通だったら父さんバカな事は辞めて!…と言う所だが、僕のせいだから…。
勿論断るが、息子の必死な願いに…。
思わぬ協力者がもう一人。父ジョセフ。
厳格で、裏取引までして出所してきた息子を叱責するが、その真意を知る。父にツテがあり、協力を。
父・息子・祖父。親子三世代で名画強奪…!
本当に強奪したら親子3人して犯罪者になってしまう。
贋作を用いたトリック。女刑事とのコンタクト。ギャングのボスを捕まえろ!
贋作画家としてのイロハやノウハウをもっと見たかった。
派手な見せ場やハラハラドキドキスリリングさは今一つ。
ギャングのボスの小物感。
難点も多いが、父ジョン・トラヴォルタ、息子タイ・シェリダン、祖父クリストファー・プラマーが三世代アンサンブルを魅せてくれる。
一時のニコラス・ケイジやブルース・ウィリス以上にB級C級のアクションやサスペンスに出演して心配のトラヴォルタ。
本作はその中でもマシな方だったのでは…?