ブッチ・キャシディ 最後のガンマンのレビュー・感想・評価
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明日に向って撃ての後日談
エドゥワルド(ノリエガ)が追手だと思い、ブッチを襲い、そのためブッチの全財産を積んだ馬が逃げていってしまう。エドゥワルドは悪いと思い、彼が大富豪から盗んだ金をブッチに分けると約束する。追手を振り切り、なんとか金を手にした5万ドル。半分の分け前をもらうことで、アメリカに帰り自由を手に入れることができると思ったブッチだが・・・先住民を中心とした追手はまだまだ続く。山奥で馬を育てのんびり暮らしていたブッチ。老齢の彼には先住民の若き恋人ヤナ(マガリ・ソリエル)もいた。しかし、追手は彼らが休息していた小屋を襲い、ヤナは銃弾に倒れる・・・
1908年にボリビアで死んだと思われていたブッチとサンダンス。殺されたの身代わりの人間で、二人は生き延びたのだが、サンダンスはどうなった?と、常に疑問に思う展開。時折、強盗として活躍していた時代のシーンを挿入し、『明日に向って撃て』にこんなシーンがあったかな?などと感慨深く見つめてしまう。そして常に、会ったこともないライアンという青年に手紙を書くブッチ。エッタが生んだ子だが、彼女は肺病にかかって死んだことも知っていたのだ。
延々と続く塩湖の追跡劇の終盤にブッチとエドゥワルドは二手に分かれるが、ブッチは深手を負って病院へ。医者の報せによって現れたのが、現役当時から彼を追っていたマッキンリー(レイ)だった。彼はブッチを逮捕もせず、逃がしてしまう。しかし、エドゥワルドが金を奪ったのは大富豪からではなく、大富豪からこき使われていた労働者や先住民たちからだったという事実を知り、ブッチにそれを伝える・・・
「昔の強盗は銀行や鉄道会社から金を奪った」という言葉に象徴される映画。ブッチももちろん労働者や先住民の味方。逃亡するエドゥワルドを見つけ、足を撃ち、迫りくる軍隊に任せることを選択する。このままアメリカへと渡ることができるのかどうかはわからない展開だが、マッキンリーもブッチを逃がした罪により馬を没収され、アンデスの山で置き去りに・・・
渋い!サム・シェパードやスティーヴン・レイの演技が渋すぎる。金を盗んで贅沢に暮らすことなんて、そんな野心には無縁の男心。時代があれから20年後という設定なだけに、いろいろ成長したんだな。そして、サンダンスは1908年に死んでいたことも・・・銃弾に倒れ、息絶え絶えのサンダンスに安らかな死を送ったシーンは泣けてくる・・・
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