「一応、伏線は全部ちゃんと回収されている」エクスポーズ 暗闇の迷宮 にっこりさんの映画レビュー(感想・評価)
一応、伏線は全部ちゃんと回収されている
最近目に不可解なものが映るようになった、夫の家族と暮らす女性イザベラと、相棒を殺され、その死を究明しようとする刑事スコットという二人の人物の、それぞれの視点で物語が進みます。
映像と落ち着いた展開が、どこが閉塞感のある雰囲気と儚げな感じを醸し出し、興味を湧き出させ期待感を煽ります。ただし、あくまで面白くなりそうと期待させるだけで実際に面白くなるという事はありません。普通の映画だったらクライマックスという再生時間になっても序盤と同じ様な空気で、残った僅かな時間でどう盛り上げるのか心配していると、衝撃ではあるが肩透かしの結末で終幕。
レビュータイトルにも書きましたが伏線は一応全部回収されています。肩透かしな結末ではありますが、色んな場面があの結末によって説明付きます。他の皆様のレビューを拝見させて頂く限り、ここ意味無いあそこ関係無いといった意見が見受けられますが、ちょっと考えてみれば分かると思います。別に難しい内容でもありません。ただし伏線が回収されてないと言うとそれは嘘になるだけの話で、分かったところで大して感動する訳でもありません。
結末の他にスコット刑事が一切活躍しない点においても肩透かしでした。観ている最中は「あのアクション俳優キアヌ・リーヴスが演じてまさかこのまま見せ場無しって事は無いだろう」と最後の最後まで期待していましたが、そのまさかでした。ひたすら調査を諦めろと言う上司と調査を続けろと言う亡き相棒の妻の板挟みで、無名の新人俳優でも十分務まる役です。
2/3観た辺りでここから面白くなると信じたまま鑑賞を止める。それがこの映画を最も楽しむ方法だと思います。
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