「え?そっち系?からの~」エクスポーズ 暗闇の迷宮 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
え?そっち系?からの~
「ノック・ノック」で共演したキアヌ・リーブスとアナ・デ・アルマス目当てで鑑賞した映画でしたが、今回はガッツリ共演と言う感じではなく、二人は二つのエピソードのそれぞれの主演と言う感じで、共演したのはほんのわずかのシーンだけでしたね。
「ノック・ノック」ではアナ・デ・アルマスに思いっ切り弄ばれ酷い目に遭わせされたキアヌが、今回はどう対峙するのか、そこを楽しみにしていただけにちょっと肩透かし・・・。
まあ内容が面白ければ、別にそれはそれで良かったのですが、内容の方もちょっと・・・え?そっち系?な感じで、いまいち頭の中に入ってこなかったです。
あらすじを読む限りはシリアスなサスペンスで面白そうだったのですが、途中から宗教・オカルト・スピリチュアル系な部分がチラホラ出てきて、正直興醒め、元々そう言う映画と分かっていればそれはそれで見れたと思うのですが、ベースはシリアスなサスペンスでしたので・・・何かどうもいまいち受け入れられませんでした。
キアヌが演じたニューヨーク市警に勤務する刑事の相棒が殺された事件のパートと、アナ・デ・アルマスが演じたイサベルの身の回りに起きる不可解な出来事のパート、それぞれが交互に展開されていったので、一体この後どう展開し最後はどんな結末を迎えるのか、まずまずそこはそれなりに興味を惹かれたのですが、話が一向に進まなかったりオカルト話が出てきたりで徐々に興味を削がれていき、集中力が切れ掛けた時に思わぬどんでん返しを食らってお口あんぐり・・・ってまあ確かにこれ、普通にサスペンスとして描いたらたいして驚きも新味もない、いや、そもそも映画化するほどの題材でもない作品になってしまったのは間違いないところなのですが、でも何かねぇ、説得力もないし、納得もできないし、正直成功作とは言い難い作品だったなと。
ただ、アナ・デ・アルマスがホント美しかったので、それ見てるだけで元は取れた気がするぐらい、目の保養にはなりました、「ノック・ノック」のビッチなアナも良いですが、今回のようなちょっと切なげなアナも悪くない、間違いなく今後ブレークしていく彼女を愛でる映画として見るなら、見て損は無い一品でしょう。
イサベルの周りで起こるオカルト現象や強引な結末には苦笑いも、彼女の美しさ込みで最後は何だかんだで感情移入させられましたから。
それとイサベルの義弟のあのシーン、めちゃくちゃカッコ良かったね!彼らの周辺の話はいまいちよく分からない部分も多かったですけど・・・。
一方、残念だったのはキアヌですよ、敏腕刑事でもない、相棒のような悪徳刑事でもない、ただの優柔不断刑事で全く見せ場なし、狂言回しにもなっておらず、全てにおいて中途半端な主人公でした。
相棒の嫁とのアレとか、ほぼいらなかったし・・・久しぶりに見たミラ・ソルビノを出したかっただけ?
あまり有効では無い伏線の数々とか、いろいろと雑な編集も目立ってしまった作品でしたね、あくまでアナ・デ・アルマスを愛でる映画として楽しむのが吉でしょう。