淵に立つのレビュー・感想・評価
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よかった
あそこで奥さんが一発やらせてあげていれば、赤いドレスを着ていなければ、赤いTシャツが無ければ、そもそもあいつが来なければとか、いろいろなたらればを考えてしまう。そういうもろもろがあっての今を思うとすべては運命なのかなとも思い、恐ろしい。
息子につらく当たりたくなる気持ちは理解できるが、あまりにかわいそうだった。
奥さんがすぐ騒ぐせいで、子供も興奮するから、落ち着くことを心がけて欲しい。あの感じでは介護に適正があるとは思えない。もっと子供を第一に考えて欲しい。
『ザ・ギフト』で「過去はお前を忘れない」というような文言があったのだが、まさしくそんなお話だった。
登場人物のキャラクターをもう少しはっきりしていれば良いのに。
浅野さんの八坂役については、怪演で、見事であった。
作品については、内容はひたすら暗く消化不良を起こしやすく決して気分が良いもの
ではない。
利雄の家に、異様なほど自然に入り込んでいく八坂。その溶け込み方が妙である。
鈴岡の家族は、何の「違和感」というか「抵抗感」を感じず八坂を受け入れる。
夫、八坂とは腐れ縁。
妻は、夫と八坂の関係を詮索しようともしない。なぜかオルガンの上手い八坂を慕い始める。八坂と妻は、「昼ドラ」っぽい感じで堕ちていく。ある悲劇的な出来事が起こる。
8年後に、ある目的を持って、鈴岡家に太賀扮する孝司が現れる。
利雄は、知ってか知らずか、此処でも、利雄は「(孝司の)履歴」を気にすることなく彼を自分の仕事場で働かせる。
話の展開上訳の分からない所は、観ている側の想像に任せられている。
八坂は、自筆か否か判らない手紙の前で正座をしている。
川遊びに行った際の4人の写真とラストの川から打ち上げられる4人。
作品序盤に、娘が話しをする「カマキリの母子の末路」を、娘も父親も
「カマキリの子供はどうなるのかなぁ」と娘。
父親「やっぱり地獄行きだろなぁ。」
たった二人のこの会話が、もっと作品の膨張剤かスパイスには出来なかったのだろうか?
罰と赦されざる罪
小さな金属加工工場を営む利雄(古舘寛治)には、敬虔なプロテスタントの妻・章江(筒井真理子)と10歳になる娘・蛍(篠川桃音)がいる。
無愛想な利雄と章江との間は、どこかしっくりいっていない雰囲気。
ある日、八坂(浅野忠信)という男が利雄の許を訪ねてくる。
彼は利雄の旧友で、つい先ごろ、刑務所を出たばかりだという。
利雄は、八坂を住み込みで働かせることにする・・・
といったところから始まる物語は、他人が入り込んで家族間を不穏にする物語の様相だ。
オルガンを上手く弾くことで娘・蛍に気に入られ、それが契機で章江も八坂に心を許すようになる。
そして、八坂は章江に刑務所に入っていた経緯を話す。
人を殺めた。
そこに至るまでに、彼は罪を犯していたと告白する。
それは、考え方が誤っていた罪だという。
約束が法よりも何よりも最重要、他人もそうあれかしと考え、自分は常に正義である・・・と。
このシーンの八坂はすこぶる怖い。
そして、印象的だ。
つまり、「殺人」という行為以上に、自分自身の考え方(価値観と言い換えてもいい)が罪だと言っている。
「罪」、これがこの映画のキーワード。
その後、家族と親身になった八坂は、利雄一家と川遊びに出かけ、その際、利雄に「あのとき、お前がいたなんて、誰にも、ひと言もいってない」と迫り、観客側に利雄が隠していた過去を明らかにする。
そして、このとき、八坂と章江は少ないながらも身体接触がある。
この出来事を、八坂は章江との情交の「約束」と受け取るが、後日、情交に及ぼうとした際に章江にはねつけられてしまう。
八坂は、章江の裏切りに対して、娘・蛍を奪うという挙に出(映画では直接の描写はないが)、そのまま出奔してしまう・・・
と、ここまでが前半。
ここまでならば、入り込んだ他人によって崩れていく家族の映画、のようなのだが、後半に入ると、そのレベルでは収まりきらない。
8年後、娘は重度の障がいを負い、まるで動かなくなってしまう。
章江は極度の神経症になり、まるで自分の罪を洗い流そうかとするように、何度も何度も手を洗い、娘には誰も近づけないようになってしまう。
一方、利雄は、前半のしんねりむっつりの不愛想な表情から、柔和な表情へと変化している。
そこへ山上という青年(太賀)が工場でやって来て、章江がそれまで知らなかった利雄の過去、つまり八坂の殺人の共犯者であったということを知るようになる。
このとき利雄がいう言葉が衝撃的だ。
「蛍のことは、自分の罪への罰だ」と。
さらに、章江に向かって「お前も、八坂と関係した罰だと思っているんだろ」、そして「罰を受けて、やっと家族になれた」と。
このシーンの利雄の心の闇は深くて、観ていて理解できない。
その後、利雄たちは山間部の村で八坂に似た男をみたという興信所の情報をもとに、その場所に向かうが別人であり、八坂は捕まえることはできない。
映画はもうひとつ事件があり、その結末がどうなったのかはわからないまま終わるのだが、常に白いワイシャツ、白いつなぎ服と汚れひとつない男(八坂)=心の闇の象徴のようなものは、とらえることなどできない・・・
八坂は「赦されざる罪」の象徴だと解釈することができるが、人間の原罪ということなのだろうか。
わかったようでわからないような映画だが、こころの深奥をかき乱される映画であることは確かである。
内容的に ちと解せぬぅ〜 悪い事した罰... 回り回って 天罰⁈な...
内容的に
ちと解せぬぅ〜
悪い事した罰...
回り回って
天罰⁈なら
それぞれの子供達が
割に合わないよぅ
あまりに
酷いゎ...
浅野忠信の
エグイ笑顔が
良かったなぁ〜
ディテールに神宿る
最後のシーンで古舘は妻に人口呼吸を施し、次に娘に同じく人口呼吸を施す。そして暗転し古舘の人口呼吸を施す荒い息のみでエンドロールが始まり余韻を残すかのようにして終わりを告げるだが、娘に人口呼吸をする身振りが全くもって不自然。ロングショットでごまかそうとしているのかどうか知らないが、幼い女優が拒否したのかどうか解らないが、どうみてもその動作には見えない。些末なことながら演技として理解できませんでした。見られたかたどう思われたでしょうか?
(´・Д・)」どうなってるんだ
ある一家の所に男が突然現れる。
その男は昔、人を殺し11年の刑を終えこの一家の主人に会いに来る。
少しの間だけ主人の工場で働くことになった所から始まる。
その男は一家の妻とデキテしまい、挙げ句の果てに娘に危害を加え、娘は重度の障害者に、、、、。家族が音を立てて崩れていくのを描いている。一体この家族は再生できるのか?
ラスト、娘の心臓は鼓動するのか?
果たして?
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