淵に立つのレビュー・感想・評価
全80件中、21~40件目を表示
不快で、無駄に長い映画。
背筋ぴーん
『よこがお』は傑作。こちらは。
心がズタボロになる
先日DVDで「よこがお」を鑑賞し深田監督に興味を持ち
この作品を鑑賞
観ていくうちに心が映画のタイトルと同じく
淵に立たされ心の奥深く暗く苦しい闇の中に引き込まれ
身体さえも重だるく倒れそうになった
作品としては人間の心の奥底を見せてくれる作品なので
評価は4だが他人に薦めるのはためらう
こちらも「よこがお」と同じく筒井真理子が出演している
普通に生きているどこにでもいそうな平凡な主婦が
昔の夫友人演じる浅野忠信の出現により
観るのも恐ろしい信じたくない光景が次から次ヘと
描かれる
「よこがお」も「淵に立つ」もやはり
最初に真実に勇気をもって立ち向かっていれば
こんな状況にはならなかったかもしれない
観ていて心がぐさぐさ切られ疲れた
勝手に考察!
語られていない部分を勝手に考察!
山形。庄内地方のキリスト教系孤児院に育った八坂。特定の宗教は持たないものの、原始の信仰心のようなもの(神との契約に応える義理)が身に付いている。そこでオルガンも習った。
ヤクザ風情の男は、約束絶対主義者の兄貴肌。女にゃめっぽうモテるが、自分の内なる幸せを拒む性質から、どんな女とも刹那的な関係しか築けない。
「はみ出し者」「壊れかけそうなもの」。彼はその余情そのものである。
八坂の子を一人で生んだ女は、母親としての役目を果たさなかった。息子のタカシに生きる喜びを教えてやらず、命の尊さを否定させた。
一方。
甘ちゃんのトシオは、工場を営む父親に反抗的な態度を取りながら、流されるままの人生を送っている。自立した知性に全く欠けている。保身という利欲に聡い人間は義理に疎い。
そして、敬虔なクリスチャンのアキエは、神の御心に全てを委ねる生き方に甘んじている。弱き者への「無自覚な上から目線」。自分の人生への「無自覚な無責任」。
この夫婦の共通点は、自発的に目の前の問題に対峙しようとする潔さを一切持ち合わせていないところだ。
そんな両親に、神が試練を与える。ホタルの受難によって、二人は強制的に「心」を動かざるを得ない状況に落とされた。
殉教者の証である「赤い」ドレスを受け取った瞬間に、神の制裁は下っていたことが恐ろしかった。
白シャツ姿の浅野忠信
予備知識なしで鑑賞。
冒頭からただならぬ不穏さが漂う浅野忠信登場シーン。敬語で喋る姿勢のいい姿、それが逆に空恐ろしい。予感は当たりどんどんとヤバい方向へ…
中盤辺りから苦しいくらいなヘヴィな展開で見るのが辛かった。終わってしばらく放心状態に陥った。重く救いの無い物語で、タイトルも含め観客に問いをぶつけるタイプの映画。
役者はみな良いが、やはり悪魔的な存在感の浅野忠信が特に素晴らしい。
観る時は覚悟する必要がある映画です。
誰もが淵に立つ可能性あり…
この家族にこの男が現れなかったら、彼らの人生はこうはならなかったかもしれない。
殺人という罪を背負ってしまった事実から、誰も逃れることはできないのだ。
「これは俺らにとっての罰だと思う」というようなセリフがあったが、確かに共犯なのに名乗り出なかった夫、何も知らずに殺人者に心を許してしまったプロテスタントの妻。
八坂はなぜ2人の娘を殺めようとしてしまったのか。2人に対しての嫉妬なのか。
幸い命は助かったが、障害を負った娘。そして、何の運命の間違いか、八坂を父に持つ息子を雇い入れることになる。
結局、どこかで人生の歯車を掛け違えてしまった男は、全てを失うのである。そこに人間としての生き方を問うているようでもある。自分の過ちを隠し、人生をやり直そうとしても、必ずどこかで裁きがあるということか。また、宗教を信仰していても、何の神の御加護はなかったということになる。
ホント人生の淵
ごく普通の家庭に1人の男が現れ、進んでいくお話。
各主演者に無頓着さがある男性、二面性がある男性、プロテスタント性を魅せる女性など、個々に性格がある俳優を用意。
秘められた人間性が絡み合い、徐々に共演者を人生の淵に追い詰める。
浅野忠信という圧倒的演技俳優もいながら、使い倒そうとせずにあくまで映画のアクセントとしているのは、深田監督さすがである。
映画らしい謎や描写(八坂の服装の色、なんだかんだ言いつつ利雄のラスト頑張る行動)も残しつつエンド。
疑問点ありつつ終わるが、タイトル通りの映画を楽しめた。
宗教性でも無い。善悪の価値観でも無い、何かを訴える映画でも無い。
言えるのは誰もが隣にあり得る世界観。
私は「映画」という枠の作品としては個性があって好きです。
罪と罰を背負って生きることはこんなにツラいのか
・母親が男を拒んだゆえに娘が暴行にあう流れが鳥肌がたつほど恐ろしいと思う初めての体験
・日本映画ながら、静かな入りから急な展開にズシンとくる重い内容からミヒャエルハネケ作品と同じ手触りを感じた
・事件から8年経った時間経過が演技演出で非常にうまく引き込まれた、母(筒井真理子)のくたびれ具合が圧倒的なリアリティ
・ラストがイメージシーン多目ですこしファンタジーも混ざっていたのがちょっぴり拍子抜け
いままでとは違う家族の描き方
悪魔じゃない。神だ。
本心なんて誰にも分からないから怖い…。
淵に立つ
過去を知る旧友が現れ、人生が変わっていく
筒井真理子の8年経過の変わり様が凄い
3週間で章江の見た目をがらりと変えたとは驚き。
1時間で驚きの展開をみせたと思ったら、息子が絡んでくるとは。
娘を持つ親がみるのはキツそう。
黒沢清っぽいホラーなのかと思ったら違うかった。
脚本も担当している監督によると、家族とは不条理だと。
オルガンからのエンディング曲がきれい。
河原のロケ地は吉野梅郷
宗教の関わり方にはサル型とネコ型と2通りある。っていうのは特に伏線ではなかった。
全80件中、21~40件目を表示