「花の戦さの真髄。命を懸けて訴えた、“それぞれの良さ”。」花戦さ 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
花の戦さの真髄。命を懸けて訴えた、“それぞれの良さ”。
【賛否両論チェック】
賛:殺伐とした時代にあって、〝花”をもって人々の心に訴えかけていった主人公・専好の人となりが、微笑ましくも感動を誘う。
否:展開はかなり淡々としているので、観ていて眠くなってしまいそう。
戦国時代という殺伐とした時代にあって、“生け花”で平安を願った僧侶達。その中でも異彩を放っていた主人公・専好の姿が、四季折々の様々な花の彩と共に描かれていくのが印象的です。個人的には、口をきこうとしない少女・れんに、専好が蓮の花を使って心を開いたシーンがステキでした。
そしてそんな専好が、暴君と化した秀吉に対し、生け花を通して訴えかける“人間それぞれが持つ良さ”というテーマも、また感動を誘います。ラストの専好の鬼気迫る迫力には、思わず圧倒されてしまいます。
想像に違わず、時代劇の中ではかなり静かで淡々と進む物語なので、下手をすると眠くなってしまうかも知れませんが、権力に花で立ち向かった勇気ある花僧の生き様を、是非ご覧になってみて下さい。
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