「初代池坊専永の生き様に感動しました」花戦さ 碧音 樹さんの映画レビュー(感想・評価)
初代池坊専永の生き様に感動しました
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物語、キャスティングにはとてもいい印象を受けた映画です。それでも評価をあまり高くできなかったのはもう一つの主役である<花>に対する扱い方があまりにひどかったからです。
あの時代、紅葉の時期にムクゲが咲くことはありませんし、菖蒲の花を見ることもできません。蓮も同様です。山の中で花が自生する場面でも、ありえない植生のあり方にがっかり。映像としての彩りはよろしいのかもしれませんが、季節感を無視しすぎた<花のキャスティング>には正直がっかりしました。
また、利休庵で利休居士が自害をされるシーン(梅の季節)の庵の門前の紅葉が青紅葉だったり、北野天満宮のお茶会のシーンも11月とは思えない光景、大徳寺の三門のシーンが南禅寺の三門が写っているなど、京都好きにはその度に「えっ」と違和感を抱かざるを得ないシーンが挿入され興ざめしてしまう状態でした。
豪華なキャスティングでいい物語だったのでとても残念でした。
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