「両刃の剣」なぜ生きる 蓮如上人と吉崎炎上 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
両刃の剣
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貧しくとも悪人でも念仏を唱えさえすれば成仏できると唱えた親鸞の教えは、その簡潔さから大衆の人気を得て広まった。
優しい身重の妻に怒鳴りまくり、病床の母にも冷たく当たる外道の浪人、了顕が、妻や母を亡くした悲しみ、後悔の日々の中、妻の通っていた本願寺の蓮如上人の「人はなぜ生きるのか」の説法を聞き信奉、弟子入りし本光房了顕となる。人気を妬む多宗派の僧兵や僧侶から襲われ、逃れ逃れ各地を渡り布教に務めるが福井県の吉崎御坊で放火され、上人の置き忘れた教行信証をとりに火中に戻った了顕が書を守って殉職するまでの物語。
天災や戦争、飢饉など歴史をみれば庶民が神仏に頼らざるを得なくなる心境は痛いほどわかりますが、いまだに宗教の違いで諍いや戦争が起きている現実を観るにつけ両刃の剣であることは明らかですね。
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