「グザヴィエ・ドランらしさ」たかが世界の終わり(2016) ?さんの映画レビュー(感想・評価)
グザヴィエ・ドランらしさ
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前作マザーに見られるアスペクト比1:1のような視覚トリックに近いものは今作にはない。
しかし、人の性格やオーラ、空気感を捉える日常の流れや、交錯する人間関係は、グザヴィエドラン監督の「らしさ」としか言いようがない。
主人公の柔和で全てを受け入れる体制、家族から飛び出たくなる、誰にも見せられない奥底の部分、
兄の自我を前面に出してしまう性格、弟に対する劣等感や嫉妬、自分だけが理解されないという念、
母の開けっぴろげな性格の奥にある愛、包容力、
妹の自由を渇望するのに縛られている感覚
誰もが登場人物の全てに想いを馳せることができる監督の観察眼に魅せられた
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