彼らが本気で編むときは、のレビュー・感想・評価
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カタチなんて、あとから合わせればいい
2020年3月29日
#彼らが本気で編むときは、鑑賞
元男性のトランスジェンダーの女性、その彼、彼の姪っ子の三人のお話。
#生田斗真 が難しい役を丁寧に演じていた。#桐谷健太 もおっとりとした役柄は珍しいけど頑張ってた。悪役として、#小池栄子 も #ミムラ もいい演技してた。
しみじみいい映画。
生田斗真が女だった
背中が女。
歩いてる姿が女。
自転車漕いでる姿も女だったから、「本気やなぁ」と感心した。
こういった作品が出てくる事が増え始め、長い年月を経た運動でこの問題がまともに取り上げられ始めた事を実感した。
実際にトランスジェンダーの問題は難しい。
マキオのような感覚を持つのに抵抗がある人は多い故に、理解を得るには時間が掛かる。
道半ばの人権問題であるが故に自分ならどうする?と考えてしまう。
直接関わりがないとこの判断はしかねるし、現実にソコに居たとしたら…。
下衆な事を言えば、美男美女なら多少は違うのだろうとは思う。
しかし、眉目秀麗の人ばかりではないし、逆の様相を持つ人の方が多いだろう。
差別はしたくないが区別してしまいそうな自分に悲しくなった。
ちんこの煩悩は108つ
最近、LGBTという言葉を目にすることが多くなり、ほとんどが性差別ヘイト撤廃という動きが強くなってるように思われます。母子家庭に育つ小学校5年のトモ(柿原りんか)の母ヒロミ(ミムラ)が男を追いかけて家出してしまったために、トモは叔父のマキオ(桐谷健太)の家に居候することになった。今までと違っていたのはトランスジェンダーのリンコ(生田斗真)と同棲していたことだった・・・
まだ男と女の違いさえハッキリ理解していない小学生にトランスジェンダーを理解するのは難しいだろう。トモは最初は嫌悪感を示すものの、リンコの作る料理が美味しかったことや、次第に愛情を注いでくれることで、徐々に信頼を寄せていく。その姿にリンコも愛おしさを覚え始めたのだった。リンコとマキオの出会いは、リンコが介護士として働く老人ホームでマキオの母(りりィ)を献身的に介護する姿にマキオが一目惚れしたためだった。介護問題も提起しているようであるが、ここらはちょっと物足りない(ギャグにしかなっていない)。
LGBTの問題を深く掘り下げるつもりはないが、トモの同級生でもあるカイ(込江海翔)も6年男子の大野先輩が好きだという設定であり、大人目線では語れないほど、子どもには違和感のあるものに違いない。カイは黒板に“ホモ”だと書かれ嫌がらせを受けているし、トモもリンコと一緒にいるところを目撃され同じように嫌がらせを受ける。これはまだ5年生であるためか、イジメにまでは発展しなさそうだ。むしろ大人の方が偏見が強いのだ。この辺りは小池栄子の演技がナイス!
リンコは性転換手術は受けてはいるものの、戸籍上は男。保険証も男なので、病院でのやり取りにも心揺さぶられます。母性愛がテーマでもあり、編み物をするということで優しさがアップする素敵な映画。生田斗真が女性に見えてくるから不思議だ・・・
【優しさに満ちたトランスジェンダー、リンコと恋人のマキオと孤独な小学生トモの心寄せあう、温かき生活を描き出す。荻上直子監督の慧眼と勇気に敬服した作品でもある。】
ー 邦画でLGBTをテーマに大手商業ベースで制作し、公開された記念すべき作品。ー
・苦々しい思い出として、公開前にも関わらず、ある映画サイトで異常に低い得点が大量に投稿されていたことを思い出す・・。
・荻上直子監督の
「アメリカに住んでいた時はLBGTの人たちが普通に暮らしていたのに、日本に戻るとそういう風景を殆ど観ないことから、この映画を着想した。」
という言葉は今でも覚えている。
《登場人物》
・リンコ(生田斗真:ビックリするくらいの美しさである・・)
女性への性別適合手術を受けたトランスジェンダー。
様々な偏見から守ってくれた母フミコ(田中美佐子)の深い愛の下、介護士として働く強い意志の有る慈悲深い女性。編み物が心を癒すアイテム。料理が見た目も含めとても上手。(彼女が作るお弁当がとても美味しそう。荻上組であるから、制作は、フード・スタイリスト 飯島奈美さん。そりゃ、美味しいよね、桐谷さん。)
・マキオ(桐谷健太:心優しき男を演じても天下一品である。)
母、サユリを介護するリンコの姿に一目ぼれする読書好きの男。姉、ヒロミとのほろ苦い過去を抱える。
・トモ(柿原リンカ)
母、ヒロミと二人暮らしの芯の強い小学生。ある日、ヒロミは男と姿を消してしまい、叔父マキオを頼る・・。
3人の不思議な同居生活は、安寧で、リンコの作る食事は美味しく、トモも優しいリンコに安らぎを覚え、信頼を寄せていく・・。
が、彼女達が生活する姿を誰もが好意的に見てくれている訳ではなく・・。
元号が変わった日本(特に行政システム)は今作公開時より、どこまで彼女達に対する見方、対応の仕方が変わったのだろうか?
<今作品を令和の日本でもう一度劇場公開したらどうだろう、と真剣に思う今日この頃である。>
<2017年2月25日 劇場にて鑑賞>
全世界の子供を守りたくなる映画
序盤から最後まで泣きっぱなしでした。
でも、所々でほっこりするところもあって、
観た後は、誰かに優しくしたくなるような、
そんな気持ちになりました。
観終わった後にここのレビューを読みましたが、
あぁ、確かに。と思う文章が沢山あって、
良い評価にしても悪い評価にしても、色んなことを考えるきっかけになる良い映画だったと思います。
ビールを発明した人にノーベル賞をあげたい
“どんなにひどい人でも子供は親を慕う”
子供は親を選ぶことができない残酷さ
いくら愛情が深くても血の繋がりには勝てない残酷さ
この2つをエグめに突き刺す作品。
最大級のバッドエンドであろう。
トモちゃんは本当に強い子。
辛いことがあったらいつでも帰っておいで
って言っちゃう。
彼らが本気で編む時は、
苦しい現実が立ちはだかっている時。
それを乗り越えて、人は成長できる。
編み物…
ラストの贈り物で涙がぽろぽろ。あれがあればどんな困難だってやり過ごせると思った。
母親がたくさん出てくる。
冒頭の、コンビニのおにぎり。
そして、食卓一杯に並べられた食事。
その流れに心が満たされていく。
さすが『かもめ食堂』の監督、と気分よく見始めたが、
途中から、すごく苦しくなった。
リンコの、良妻・良母ぶり。
それに比して描かれる、トモの母のダメっぷり。
生田氏の”女”らしく見せようという演技・演出?
ぶりっこのような仕草。
微妙にあっていない乙女チックなフリフリのファッション(今時、もっとリンコにあったスタイルの女性服があるはずなのに)。
”優しさ”が強調される性格。
”女”なら、”母親”ならこうあるべきが押し付けられてくる。
ジェンダーが押し付けられてくる。
何だそれ?
”男らしく””女らしく””夫婦とは異性であるべき”とか、たくさんの”こうあるべき”に苦しめられたであろう人が出てくるのに、意外に散りばめられている監督のメッセージ:”こうあるべき”。
それでも、リンコのぶりっ子なふるまいの中に、意外と男っぽい言い回しとかが出てきて、ほっとする。女にだってガサツな面やハンサムな面があったっていいじゃないか。
特に、後半の一人で悩んでいる場面。女である面と男である面が交差して、”人間”としての面が出ていて美しい。やっと素のリンコに触れられた気がした。
そして編み物。
女の恨みの象徴であり、
母の思いやりの象徴であり、
煩悩の象徴。
煩悩の象徴は昇華される。その場面のリンコもとてもきれい。
だからこそ、この後、リンコとマキオの家が編み物で埋め尽くされないことを願う。
と、映画全体ではしっくりこないが、
女とか男とかと関係なく、リンコの、トモとの心の距離感の詰め方が好き。痛みに寄り添える高貴なる魂に癒される。
『スイミー』小学校低学年の教科書にも載っている話。学芸会でも演じさせられるような教材。
こんな世界がすればいい。お互いの特徴を活かしあいながら生きていける世界が。
母であろうと、叔母であろうと、児相の職員であろうと、友であろうと、
私の生き方を尊重して、見守ってくれている存在があれば、生きていけるんだ。
トモの選択がそう言っている気がした。
トモを演じた子役がいい。類型が多くて平板に流れるこの映画に、トモの自然な演技が命を吹き込んだ。
㊟
「性」の話を一緒にできない親子は、一緒に見ると慌てることになる。性的な場面はないが、びっくりするような性のネタ・言葉がたくさん飛び交っているから。この映画をきっかけに、話ができるようになるといいけれど。
(自治体のトーク付き上映会にて鑑賞)
優しさと愛で溢れてる
トランスジェンダーについて描いた作品。
と、一言では言い表せないとても繊細で複雑、だけど明るくふんわりした優しい雰囲気に包まれてました。
リンコにはマキオと言う彼がいて、彼女の全てを受け入れてくれる。そして、そこにトモと言うマキオの姪がやってくる。そこから彼女らの生活が始まり、日常に変化が訪れる。
理解されない周りのリアルな心情も描かれていて、優しさだけではないです。
周りの反応ややり場がなく悔しい気持ちになったときリンコは、編み物をして心を落ち着かせる。この編み物には思いが込められて、作品の中で大事なキーポイントとなっている。
リンコ役の生田君、難しい役柄だと思いますが、とても素敵で細かい仕草、話し方が綺麗でした。周りの役者の方々も素晴らしく、すんなりと作品に浸れて、全く違和感なく観れました。
凄く胸が苦しくなりましたが、同時に心温まる話です。
周りの人に薦めたいと思う映画です。
LGBTの作品って重くなりがちだけど、これは途中途中笑える要素や明...
LGBTの作品って重くなりがちだけど、これは途中途中笑える要素や明るい感じもあって、考えさせられるけどブルーな気持ちになりすぎず、色んな世代に観てもらいたいなと思える作品でした。
彼らが本気で編むときは
差別や偏見に立ち向かう時である。主人公の生活を通して、現代社会にはびこる性的少数者への差別や偏見、性別変更や結婚の問題を描いている。正しい知識を持ち、よき理解者がいてこそ性的少数者は社会で安心して生きていける。もしかしたら、自分が性的少数者だったかもしれないし、自分の子どもがそうかもしれない。時々笑える場面もあるが、映画のテーマは一貫していて非常に考えさせられる映画だった。
田中美佐子の子どもへの接し方に大いに学びたい。
涙が止まらない
生田斗真がこれほど芝居ができるとは正直驚いた。どうしてもジャニーズタレントを所詮アイドルというフィルターをかけ、俳優としてたいした事がないとアイドル差別をしてしまっている自分に映画をみながら深く反省しまくった。
これまでの辛い人生を乗り越え、それでも懸命に生きている儚い心が女性のトランスジェンダーの男性の悲しさが始終伝わってくる。
セリフもなくただ座っているだけのシーンですら、ほのかにトランスジェンダーの女性?としてその悲しみ漂わせてている生田斗真。
自分の消える事のないだろう悲しみを心にたたえながら、人の悲しみを受け入れるその悲しげな優しい微笑みに涙が止まらない。
私の周りには同じトランスジェンダーの男性がいるので、この生田斗真のトランスジェンダーとしての演技の素晴らしさがとても良く分かる。
難しいテーマである育児放棄やトランスジェンダーをテーマにした映画にありがちな暗さがなく、そこにある悲しい現実を包み込む優しさに満ち溢れているのは、生田斗真が醸しだす優しさのおかげだろうか。
育児放棄された子供が現実を受け入れられず、悲しい自分に気が付かないふりをしていながら、自分を捨てた母を追って部屋に戻って号泣する。
自分を何度も捨てる母親の元に戻る。
どれだけ虐待されても、子供は母親の元にいたいと言う。そんな切なくやりきれない現実。
頑張っても何ともならない現実的なエンディングに汚れていた部屋が綺麗に掃除されてる事で感じさせるほんのり明るいかもしれない未来。
社会の片隅で、なかなかひと目に触れる機会のない、現実に起こっているだろう誰かの悲しい現実を淡々と、そして優しく描き出す監督の力量と優しさが満載の名作映画だ。
こういう素晴らしい作品をノミネートできない日本アカデミー賞て何なんでしょうね?やはりキネマ旬報のが信じられると再確認する作品でした。
家族ものいい。
やっぱり家族ものはいい。
そして生田斗真きれい。
家族って作っていくものだと思っているけど、この映画がさらにそう思わせてくれた。
にしても、なんであんなに差別されなきゃいけないのかそこだけ理解できなくて、胸が痛かった。
田中美佐子の明るさと愛も良かった。
ラッキーって言ってるシーン、好き。まさにラッキーだもんね。
私も、嫌なこととか飲み込んで飲み込んで飲み込むだけだからしんどくなるのかもしれないなぁ。
何かで発散せねば。
ちょっと現実味が。。
ここでこんな発言する?とか、実の子にそんなことある?とか、短い期間でこんなに信頼関係が築ける?とか、服のセンスとか、共感できないことが色々あって、少し萎える。
あの同級生は、どうなるのだろうか。
今の日本はまだまだ性の理解が低い、という事を言いたいのか。
生田斗真の女性の仕草は、しっかり勉強したんだな〜と思ったが、自然ではなかった。
枕投げならぬチンコ投げ
ネグレクトにLGBTとハードなテーマなのにずっと流れる優しい時間。
いくつもの親子を見せながら偏見や差別、衝動的な行動の愚かさを説く。
桜きれいかった。
ロケは日野市、町田市、多摩市、稲城市、松戸市、南房総市、厚木市に流山市フィルムコミッション
生田斗真が桐谷健太よりゴツいのには驚いた。
108の煩悩…消費税込?の台詞は笑った。
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