劇場公開日 2017年2月25日

「泳魚」彼らが本気で編むときは、 ヨッシーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0泳魚

2017年3月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

騙された。
タイトルからてっきりホイチョイの新作バブル映画かと思ったら、とても丁寧に描かれた“今”の映画だった。

たくさん見てる訳じゃないけど、荻上監督と言えば、日曜の昼にウトウトしながら家のTVで観るような映画を丁寧に撮ってるイメージがあって、いや、今回もそれの延長線上ではあるんだけど、そういう人が撮るからこそLGBTQというデリケートな“今”が上手く描かれているんだなと感じた。
ある人にとってはこれだって日常系映画かもしれないし、でもある人にとっては到底受け入れ難い題材かもしれないし。
劇中の小池栄子やミムラだって、あれが現実ではまだまだマジョリティだと思うし、映画というフィルターを通さなかったら悪人とも言い切れないと思う。
この問題に限らず、みんなが想いを一つにする必要はない、認め合えればそれでいいんだけど、まあ、それこそがとても難しい事だったりするし、“個性”として活かせるかいうのはその人の特性や環境にもよるし、皆が皆スイミーやマツコ・デラックスみたいに上手くいく訳じゃない。
だからこそ、ゆっくり、こうした映画を通して理解を広げて行くことが大切なのかなと。
それにしても、飛び交うチンコ、燃え盛るチンコで涙ぐむとは思っても見なかった。
35

ヨッシー