追憶のレビュー・感想・評価
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余韻なくあっけないエンディング
演者は実力派揃い、舞台は北陸、美しい音楽、と名作になる要素があるにもかかわらずストーリーがひどい。まずある事件が起き、ある過去が描かれ、までは良しとして、その後の展開がびっくりするほど単調で何のひねりもなく事件はあっけなく解決する。人物描写も表明的で深みがなくこれでは演者の無駄遣い。ストーリーは最後までなんのどんでん返しもなく単調にすすみ、突然壮大なエンドロールが流れ、思わず「えっ、これで終わり?」と声が出そうになった。本編が希薄なのに大作らしい美しい音楽が流れる壮大なエンディングロールが空々しかった。
安藤サクラの過去と現在が髪の長さの変化で表現されているが、現在も髪色は黒々としていて顔のシワもなくどう見ても若く見えたため、木村文乃と親子関係という設定にかなり無理を感じた。
店から見える景色や、車内の窓からの風景が、いかにもCGで、しかも古くさい印象。昭和感満載なのはわざとか?製作陣が大御所である、という事で期待して観たが、デメリットが際立った作品と感じた。
何かあっさりとした後味!!
登場人物は皆暗いので、ラーメン屋の親父の明るい声が救いに思えました。物語的にはほぼどうでも良い人物が犯人として唐突に捕まるので、推理物ではなくキャストさんの演技や雰囲気を楽しむ映画でした。柄本の「オリンピックが来て景気が良くなる」という台詞が、今となっては虚しいです。小学生の娘が何か萌えました。
古き良き、にも無理はあった。。
Netflixにて鑑賞。次々と出てくる豪華な出演者に感嘆しつつ、展開を楽しみに観ていた。まぁ結果としては、個々の役者陣の演技は素晴らしく、ずっと観ていられた。しかし演出や脚本?にやや難あり。古き良きスタッフ集結、という事で、昭和の香りがする所はまぁいいとして、もう兎にも角にも、何故にオチが不倫の末の保険金殺人??これだけは許せなかった。夫婦仲が破綻してるようにも、不倫、共謀して夫を殺す??昭和のサスペンスドラマ並みに、簡単に人を殺すな!!そこがそんなにサラッと流せるなら、極悪非道の男を刺した事を最後までみんな心に秘めて生きている、という事との心のバランスが合わないだろ!!そして小栗旬が金を無心していた事を刑事の岡田君にひた隠しにしていた理由も、関わりを断ちたい気持ちは分かるが、そこまで納得が行かないし、ちゃんと回収されていない。
そして車内の撮影はそんなに不可能なのか??ちょいちょい出てくる安っぽいCGが、なお昭和を思わせるチープさがあった。木村大作さんの撮影に拘りすぎて、予算切れたか!?あと人と人が語るのに、崖と屋上はマストでは無い。今どき屋上なんて、そう上がれんよ。レストラン?雪割草の立地どないなっとんねん!波で流されるわ。岡田君の目力が強過ぎて、ファブルにしか見えなかったのはご愛嬌か。まぁ突っ込みどころ満載だったが、最後の方は10秒の安藤サクラの演技には本当に、痺れた。しかし吉岡秀隆はもはやどの作品でもオールウェイズ化していて可哀想だ。まぁ、こうやって何やかんや言うのも、結局映画は楽しいな。
薄っぺらい
設定は面白いのに
なんか薄っぺらい。
子供時代の3人の絆とか、涼子に対する
ほのかな恋心とか感謝みたいなものがもう少しきっちりと
描かれていないとこの映画は成立しないのでは
ないでしょうか。
けいちゃんと真里との出会いも
腑に落ちないし
さとると会ったことを隠す理由も
よくわからない。
長澤まさみの役もあまり必要におもえないし。
話しはとてもあっさりと進み、そして、終わる。
アッチャンとケイチャンがぶつかり合うのかと思ったらそうでもなく、真犯人の割り出しに躍起になるのかと思えばそうでもなく、少年時代の思い出(ある女性を助ける為に彼女のヒモを殺した。)もさほど絡まず、予告編であおっていたほどの秘密もない。
タイトルなし
てっきり小栗旬が犯人かと思いきや、妻と従業員が犯人という結末に拍子抜け。それまでの岡田准一はじめ暗い顔、暗いシーンが、一気になくなる。小栗旬の結婚相手も、安藤サクラの娘ってのもやり過ぎ感あるかな。短いので一気に見れた。
雪割草
レンタルDVDで鑑賞。
監督・降旗康男、撮影・木村大作の黄金布陣に、岡田准一をはじめとした若手演技派が集結したヒューマン・ドラマ。
ある殺人事件を通して25年ぶりに刑事、被疑者、被害者と云う立場で再会した3人の男たち。彼らは捨てたはずの過去と向き合うこととなり、人間模様が交錯しました。
北陸の風景に心惹かれてしまう。荒々しさをまとった風景に自然への畏怖を感じると云うか、「夜叉」を観た時と同じで、そこに暮らす人々の姿も相まって詩情を掻き立てられました。
それを見事に切り取る木村大作のキャメラマンぶりが素晴らしい。オープニングから魅せられました。美しい映像が物語をよりエモーショナルにし、抜群の相乗効果でした。
要所要所で象徴的に登場する雪割草。その花言葉を調べてみると、「信頼」「悲痛」「和解」「内緒」「少年時代の希望」と知り、本作のテーマがが集約されているなと思いました。
忘れようとしても忘れられない、人生において必ずつきまとうものが過去と云うなんだなぁ、と…。十字架を背負ってでも己の過去と向き合い、生きていかなくてはならない。
分厚い雪を割って顔を出す、雪割草のように逞しく…
[追悼]
2019年5月20日、降旗監督が亡くなられました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
※修正(2023/04/27)
まるで人間交差点みたい。それがメインじゃないのはわかるけれど、柄本...
まるで人間交差点みたい。それがメインじゃないのはわかるけれど、柄本佑殺されたのがストーリーの中心ととらえてしまう。病院での小栗旬「なんだよそれ」は観てる気持ちがまさにそれ。最初のほうにちょこっとだけ出て来た奴が犯人かと拍子抜けする。それぞれがどうなったか、というお話が広がっていっただけの印象。安藤サクラの演技は素晴らしい。
やっぱりの小栗旬の位置。
大切な人が一人亡くなったことで、再会、かつての絆を取り戻すという、皮肉。
真犯人にはびっくりしたと同時に、なーんだ、と拍子抜けした感じ。そうだよね、あんなどうでもいい役に太賀使わないよね。
事件に関わっているようでそうではなく、大切な人の子供を妻にし、大切な場所を購入し、家庭を築く。相変わらずの小栗旬の立ち位置に萎える。
3人の孤児を個人的に一人の女が面倒を見るという非現実さも然り。
安藤サクラと柄本佑の夫婦のワンシーンは何だかにやけてしまった。
罪は一度犯せば消えることはない
気になっていた作品で、映画館へ観に行きたかったのですが予定が色々重なってしまい、レンタルで。
25年前、「ゆきわりそう」という喫茶店で店主の仁科涼子(安藤サクラさん)が、子供達をヤクザ(渋川清彦さん)から守るため、殺人という許されざる行為を犯してしまいます。それ以降、篤と啓太、悟は赤の他人として生きていくことに。
時は過ぎて3人は大人になり、篤(岡田准一さん)は刑事に、啓太(小栗旬さん)は土木会社の社長に、悟(柄本佑さん)は硝子を張り替えたりする会社の社長になり別々の道を歩んでいましたが、ひょんなことから3人は刑事・被疑者・被害者の間柄で再会してしまいます。(←自分だったらこんな再会は辛いですが…。)
真犯人は意外な人物なので、ここでは伏せますが、様々な登場人物の心情が複雑に絡み合う重厚なサスペンス映画ですが、サスペンスというよりヒューマンドラマという印象を受けました。
山ちゃんこと山形光男(吉岡秀隆さん)が言っていた「篤くんはそれでいい。大切なことだけ覚えていれば。」という台詞が心に刺さりました。
罪は、一度犯せば消えることはない。自分で忘れようとしていても片隅に残っているものだということを教えてくれました。脇を固めるのは、長澤まさみさん、木村文乃さん、三浦貴大さん、高橋努さん、銀魂にも出ていた安田顕さん、西田尚美さんなど豪華キャストが繰り広げる演技合戦もおすすめの部分です。
なんと言っても日本映画のレジェンド2人が紡ぐ、切なくも美しい雰囲気と富山の景色がマッチしていてザ・映画という作品を大晦日に鑑賞することが出来て良かったです‼
※長々とレビュー、失礼しました。
殺され甲斐がないのでは
ネタバレすみません。
木村大作さんの映像美すばらしかったです。
でも一点、どうしても納得できないことが。
どうして被害者は殺されなければならなかったのでしょうか?
そこが全く描かれておりません。
25年前の殺人は執拗に描かれるのに。
その後25年生きて、なんで彼はこんなにあっさりと殺されなければならなかったのでしょうか?
そこが全く納得いきません。
保険金殺人?
は?
なにそれ??
殺され甲斐がねえええええ。
重要な人物の一人が全く納得いかない殺され方で殺される映画。
殺され甲斐がない。
登場人物が大切にされていない。
恨んでも恨みきれませんね。
感動よりも恨みが残る映画でした。
残念。
(夕陽を見ながら)今日も無事に終わりました。
映画「追憶」(降旗康男監督)から。
元旦の朝陽(初日の出)に手を合わせる人は多いけれど、
大みそかの夕陽に手を合わせる人は少ない、
そんなことが書かれていた本を、数年前に読んでから、
私は年に一度、大晦日の夕陽に手を合わせている。
その年に亡くなった人を一人ずつ思い出しながら感謝し、
夕陽に向かって「今年も無事に終わろうとしています、
ありがどうございました」と手を合わせる。
それを毎日実践している人を映画の中ででみつけた。
それが、この作品であると言ってもいい。
作品中にメモした多くの台詞の中、
(夕陽を見ながら)「今日も無事に終わりました。
ありがどうございました」と手を合わせる女性が心に残った。
それはまさしく、この作品を支えている考え方だな、と思う。
一日一日、なにごともなく無事に終わることの有り難さは、
歳を重ねて来た私には、とてもよく伝わってきた。
私もこれからは、年に一度と決めないで、できる限り、
今まさに沈もうとしている夕陽に向かい手を合わせ、
「今日も無事に終わりました。ありがどうございました」と
実践してみたいと思う。
お天道様に、1日の報告と感謝するって、素敵なことだから。
消えない罪悪感と秘密、そして親の害
「お前は忘れろ」「忘れていいんだよ」
と、周囲のヒト達から口々に言われる主人公。
「お前に責任はない」という許しの言葉でもあるし、
「前を向いて歩け」という思いやりの言葉でもある。
でも、主人公にとっては、「お前には関係ない」という、
強い疎外感を与えられると同時に、償いの機会を奪う言葉でもある。
消えない罪悪感と秘密を背負ったまま歩む人生は、
砂上の楼閣に住むような刹那的な、
安心して他人を立ち入らせるコトが出来ないような、
そんなふうなモノになるのだろうか。
主人公は、妻とは別居。
親身になってくれる上司にも打ち解けられない。
終始一貫、険しい顔をしている。
偶然再会した幼友達に対しても、最初は避けようとする。
で、その幼友達が殺されて・・・
今度は打って変わって、容疑者でもある別の幼友達に関わろうとする。
まるで、償いができるチャンスだとばかりに。
自らの刑事と言う立場も顧みず。
そして、最終的には、いちばん許してほしいヒトに許され、
その胸に顔をうずめるとき、その顔はそれまでとは対照的に穏やかだ。
この映画は、富山の美しい自然を映しているが、
色彩は良く言えば穏やか、悪く言えば地味。
最近の派手で精巧なCGを多用する映画に慣れていると、
色味の乏しい、暗い、代わりに、粒子がクッキリと明瞭過ぎて、
ザラリとした画質であるかのような、映像に思えてしまう。
しかし、2人だけ、鮮明な「色」をまとうキーマンがいる。
忘れないコトでヒトを守っている人物と、
事故で記憶を失ってもなお覚えているコトでヒトを許す人物。
前者は、鮮やかなオレンジの上着の容疑者でもある幼友達。
後者は、鮮やかなブルーのショールの女性。
女性はかつて、主人公達の罪をかぶり、殺人犯として投獄された。
まるで、この2人との再会が、主人公を色彩のある世界に連れ戻す、
その象徴の、夕日の色と海の色のよう。
岡田准一の好演も手伝って、たいへん感動的なクライマックス。
ただ、チョットだけ惜しい。
それは、幼友達が幼友達を強請ったのではないか、
強請られた幼友達が幼友達を殺したのではないか。
こう疑った自分に対する自責の念が全く描かれていない。
刑事の習い性だからでスルー出来なくはないけど、
描かれていたらもっと、作品としての厚みが増したかな、と思う。
また、映画の本筋とはあまり関係ないのですが。
子供を捨てる親、について。
オトコが出来ると、まだ子供の主人公を置いて、
家を出て行ってしまっていた母親。
お金が無くなると、主人公に無心する母親。
主人公はその母親と縁を切っていない。
無心されれば、お金を渡している。
嫌味を言いながらも。
まったく虫のいい母親だ。
オマケに、オトコと逃げた頃の若さも美しさも、
もはや無い。
依存の対象がオトコから子供に移行しただけ。
そのだらしなさは老醜と言っても良いと思う。
主人公にとっては、忘れろと言われた秘密と同じく、
心と人生の枷・重荷。
しかも、死ぬ気もないのに薬を飲んで自殺未遂。
そして謝る、ごめんね~、ごめんね~、と。
謝って許してもらおうとする。
己が捨てた息子には頼るまい、という気概は全くない。
謝るのも、ひたすら自分の心の平安のため、
息子への依存を続けるため。
だから、謝りつつも迷惑を掛け続ける。
ああ、それなのに。
そんなコトは十分分かっているはずなのに。
主人公は許してしまうのだ。
親からの愛情に飢えていたぶん、親から離れられないのだ。
こんな親でも。
ところで、最近、「赤ちゃんポスト」に預けられた子供達の、
実の親を知る権利をどうするか、
というコトが議論になっているらしい。
産んでくれたヒトに会いたい、という気持ちは理解できるけど。
例えば、感動の再会を果たしたとしても。
実の親が、子育ての苦労はせずして、果実だけ摘み取ろう、
というタイプの人間ではない、という保証はドコにもない。
子供達はまだ若いから、自分達が中年以降になったとき、
老親がいないコトが、ある種の幸せかもしれない、
とは考えが及ばない。
もし、捨てた親と捨てられた子供をつなぐとしたら、
実の親がいなくても、ちゃんと育ってきた子供達を、
「親の害」から守る仕組みが必要だと思う。
主演は誰だろう・・・
主演岡田准一って、主演小栗旬の間違いじゃないのか?
何も知らないで普通に暮らしていて、事件の容疑者が幼なじみだと知って、ただ右往左往するだけの篤と、全てを飲み込んで、取り込んで守ってきた啓太とどちらが魅力的か。
啓太が主人公の物語の方がもっと膨らんだだろうと思う。
ラストの小栗旬の涙に感動した。
岡田くん上手い
これもまたディープな日常を描いた作品。DVや、ネグレクトの児童虐待、これでもかって感じですね。
ひとつの共通した出来事でも、その環境や性格によって人の取る行動も違ったり、自分はどうだろう、と考えさせられました。
小栗旬に最近ハマっていたので観たけど、小栗旬はアクションなしではダメですね。セリフが棒読み…水谷豊的なものを目指してる?その点、岡田くんは演技が上手いと思いました。アクションなくても時代劇じゃなくてもこれからも楽しみな役者さんに成長してるな、と母心…
古めかしい。
犯人捜しの結果がまるで辻褄合わせのように描かれ呆然とするが、
そこまでの過程で見所は全て把握できるのでそれほど落胆はない。
作り手の名匠たちが描く映画としての臨場感は素晴らしいのだが、
これを現代版で描いてしまうと時代錯誤で古さが目立ってしまう。
設定を昭和にして浪花節人情サスペンスで良かったんじゃないか。
役得は何といっても小栗旬でこんな男はカッコ良すぎて仕方ない!
全てを背負う必要はないのにそれを背負う形でなく前向きに捉え、
あくまで秘密は黙し仲間と家族を守り抜く姿勢。あぁ素晴らしい!
日本中の全ての男が田所化してほしいくらいだ。女房は幸せだね。
岡田准一も早々に殺されてしまう柄本佑も家族思いのいい男だが、
幼い頃のトラウマをバネに生き抜いても運には巡り合わせとしか
思えない無情がある。それでも終盤の再会に温かい未来が見えた。
キャストの年齢に違和感
見せ方や映画の撮り方など、泣かせる気満々で思わずうるっときそうではありますが、よくよく考えると胸が詰まるような悲しみもなく...犯人もぽっとでの拍子抜け。
脚本があれこれ盛り込み過ぎてて感情移入しずらい。
小栗旬がなんだかチャラい。話後半であっさり色々喋るなら初っ端から岡田准一に話せば良かったのに?彼らが頑なに隠そうとした動機がなんだか弱い。
秘密にするのはいいが、赤の他人になる必要、そんなにある?(その割にケイちゃん、サトシは頻繁に会ってたし?)
あと岡田准一が小さい、でもイケメン!アツシの葛藤はわかるのだが何故か親しみが湧かず感情移入ができない。
安藤サクラの生気のない表情は良かったが、年寄りに見えない。もうちょっと老けメイク頑張って欲しかった。髪の毛が元気で具合悪そうに見えなかった。もっと白髪混じりなら良かった。
北の国の人はちゃんと歳とってて良かった。俳優みんなの演技が良かったので飽きずに見れたが、話は浅い。もう一息。映像も綺麗だった(合成の夕陽を除く。)
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