愚行録のレビュー・感想・評価
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グレーな背景と拗らせた兄妹
一言で纏めてしまうと、ブラコンの妹とシスコンの兄が相当に(社会的に許容できないほどに)拗らせましたという話、と解釈している。
確かに周囲に溢れるクソな男とかタチの悪い女とか大学内カーストとか辟易とする状況は分かるけど、誰もが多かれ少なかれそんな状況の中でも社会の枠を外れずにやってる。
それをいとも簡単に破る兄妹はやはり異常だ。
煽り文句の割には盛り上がりも緊迫感も無く。やはりこういう作品は原作を読むべきだろう。
自分の共感力が低いだけだろうか。もう少し兄妹の内面を描写してほしかった。
登場人物は壊れているが楽しかった
記者の人が、一家殺人事件のことを調べていく内に、記者の身内が事件に絡んでいくという内容でした。
殺された夫婦の過去を取材していく所があるんですが、夫の過去はいらなかったのではないかと思いました。僕が知りたかった、どのようにした夫婦が出会ったのか、わからなかったのが残念でした。
この作品に出てくるほとんどの人が壊れているようにみえました。
満島ひかりさんが演じる光子の秘密には、びっくりしました。
胃もたれ
重い。胃もたれしそうなほど…
物語は主に週刊誌の記者が1年前に起きた一家殺人事件の関係者(夫婦の友人達や会社の同僚)を取材するという形で進んでいく。
愚行…ばかげた行い。愚かな行為。
話が進んでいくうちに衝撃というより、いや~な感じの事実が発覚していく。
ここに出てくる関係者たちと殺された一家は、ある意味全員愚かな人間。中にはコイツ最低やなと思う人物もいる。
映画の冒頭のバスのシーン、記者の妻夫木くんがとった行動でもそれはよく分かる。最低とまではいかなくても何か心に引っかかるような行為が、思いが積み重なっていくんだろうなと。
少しずつ少しずつ嫌な事実が発覚していくので、ずーーっと嫌な感覚が続く作品。
妻夫木聡と満島ひかりが出てるせいか作中どこか李相日の『悪人』を思い出してしまうようなシーンがありました。
あり得ない
原作を読んでないので少し無理やり繋いでる部分がある気がしました。
仕事はいえ、人の愚行を聞き続ける事に心が締め付けられるような思いに何度もなる。
ドンデン返しというよりそこで繋がるんかい、と登場人物の輪の狭さを感じるなんとも歯がゆい映画でした。
俳優陣の演技は文句なし。素晴らしい。
情景や撮り方もどこか寂しさがのこるカメラワークや色彩で素晴らしい。
まずは原作から見て欲しい!
原作を読んでいたから、妻夫木くんと満島さんが予告の時点で姿を現していることに疑問が湧き、映画ではどういった展開で物語が進行して行くのだろうと興味津々で見ました。
私は小説の方に軍配が上がると思いました。
映画を見て、この後に小説を読もうと思っても、もうネタバレしちゃってるので、きっと面白みは半減すると思います。
まだ映画を見ていない方は、ぜひ小説を先に読んでください。
しっかりと登場人物たちに嫌な思いを抱いた上で、映画を満喫できると思います。
まさに愚行の連続
殺人事件の犯人を追うジャーナリストが出会う人達の証言は、誰も彼も悪意のある昔ばなしばかり。人は意地悪な心を持っていて、自然に愚行を犯す。回り回って人の怨みをかう。見終わったら嫌な気分になりました。俳優さん達はみんな上手いです。
満島ひかり エエなぁ 妻夫木聡とは スマグラーと悪人で共演してたね...
満島ひかり
エエなぁ
妻夫木聡とは
スマグラーと悪人で共演してたね
他にもあるのかなぁ
冒頭のバスのシーン
好きだなっ
引きずる足から普通に歩くとこ
「ユージュアルサスペクツ」
思い出しちゃった
小出のクズぶりも良かった‼︎
夏原役の人は
老けてたなぁ...
邦画はムナクソ系…
またしてもムナクソ系の邦画だがなかなかの出来。
進むほどにすべての登場人物がイヤな奴らであることが分かるし、唯一天使のような存在は最初から最後まで酷い目に遭っている…
ストーリーには無理があるが、それは原作に帰すべき問題なんでしょね。知ってて始めたことなのかが分からないのがモヤッとしますが…
ホントにこういうムナクソ映画が次々に出来てくるのが今の日本の閉塞感を表しているのでしょうね。
しかし慶應に対する悪意スゴい…
面白かった
今年鑑賞した18作品目にして邦画はこれが1作品目。しばらく観たいと思う邦画が公開されず、この作品についても期待半分で鑑賞。しかし、これが面白かった。俳優たちの多少大袈裟に見える演技は、演劇のような演出にも感じます。初めのうちは半笑いなエピソードも段々と深みにはまっていく。観ていて惹きこまれます。
私自身、原作は未読だしトレーラーもあまり見ないで映画に挑んだのだけど、はっきり言ってこれ以上の情報は入れないで観た方が良いと思うので、私のレビューはこの辺で(笑)。
上質のイヤミス。
人は、こころに悪魔を飼っている。いやむしろ、人間自体もともと悪魔なのであって、犯罪者と健全な一般人の違いなんて、なにかのきっかけでその本性が現れるかどうかなのだ。
それを自覚しているのならむしろまだ救いがある。
ほとんどの人間は、その自意識がないままに悪魔の本性が顔を出している。それを知るのは、近くで観察している他人だけだ。
・・まるで、そう誰か語りかけてくような気分になった。
徐々に知れる、いくつかの衝撃の事実。
なによりも、最後の事実に気づいたときの、ドタマを割られたような気持ち悪さ。説明過多にならずに、匂わすさじ加減がまた絶妙。
最近のイヤミスといえば、「ミュージアム」「クリーピー」があるけれど、どぎつい映像を使わずに(ちょこっとはあるが)ここまで後味悪くさせるのはすごいなと感心した。原作に負けていない。
バスの車内で始まり、バスの車内で終わる。
最後、ゆっくりとカメラでなめ回した乗客の表情を眺めながら、うすら寒い感情を抑えきれなかった。この人たちだって、人に隠している愚行の一つや二つ持っているのだろうな、と。
まさに愚行
冒頭から引き込まれる
終始どんよりとした、画面もグレー調の雰囲気で物語が進んでいく。
進むにつれて、終盤での衝撃(しかも3回)は驚いた。身体が前のめりになるほど引き込まれた。
役者さんの演技も素晴らしいのだが、脚本、カメラワークその他全てが最高潮
ゆっくりと紐解かれて編み上げられる物語
全体に漂うノワール感。
冒頭からいきなり不穏な空気。なんだこの空気は…。
ゆったりとしたカメラワーク、
(ただしワンカット長回しでは無かったりする)
大きな音を出さない演出で静かめに進む物語は何本もの線が紐解かれていき、そして編み上げられていく。
伏線が回収されてドヤッ!という物語では無いので、そういう意味で伏線モノが嫌いな方もゆったりとした気持ちで観れると思います。
妻夫木さんも良かったですが、特に満島ひかりさんの演技が良かったです。
まさに「愚行録」
満島ひかりさんのファンなので、予備知識は予告編程度といった状態での鑑賞。
感想としては、2017年早くもベスト10に入るんじゃないかという素晴らしい傑作。
全シーンの色合い、音楽共に暗く、作品の世界観にぴったり。小出恵介さん演じる、「田向」と会社の同期の「尾形」がどういう人物なのかが分かった時点で、「あぁ…嫌な話なんだな」というのがはっきりとし、どんどん暗い話になっていく。なかでも、松本若菜さん演じる「夏原」の「女に嫌われるタイプの女」が男の自分からみてもかなり不快だった。
そして終盤。「宮村」が語る、「光子」についての告白、そして満島ひかりさんのシーン。今までの話はこのシーンまでの布石であり、それに満島さんの演技が加わって、息をのむ素晴らしいシーンとなっている。
人間にとって、自己利益のためだけ行為は、愚かに映る。
まさに「愚行録」なのだと感じた傑作でした。
面白かった
丸の内ピカデリー初体験。
この辺りの劇場はでかくていい!
サービスデイだったが平日午前中ということもあり、まばらな入り。
ミステリーの謎解き自体はなんとなく予想はできたが、映画としては満足できた。
殆んどの登場人物がクソなのだが、個人的には小出恵介の同期の男が一番クソだと思った。
暗いな〜
お分かりであると思うが、とにかく暗い。暗すぎる。
人間の愚かさというものを伝えたいのであろうが、それにしても暗いよ〜。
登場人物は一人一人が笑えるほどクズ。よく一つの環境にこれだけ集まったなというくらいw確かに人間は欲を中心に動く愚かな生き物だ。そういうキャラクターがたくさん出てきた。それにしたって感情移入できる登場人物がほとんどいないw人間の愚かさを伝えたい映画でこれは致命的だ。
記者が過去を調べていき、当時の回想シーンが流されていくときの雰囲気は、「凶悪」に物凄く似ていた。
女子からはカリスマ的存在、男子からは完璧な女、同時に人を傷つけることを全く厭わない女。そんな一人の女を中心に物語は進んでいく。これは「渇き」に物凄く似ていた。
この映画を見て一番強く思ったのは、親が子に残した傷というのはどんな形であろうと、一生残るのだなということだ。
妻夫木聡は爽やかな役だけではなく、こういうシリアスな役もできるから凄いと思う。
満島ひかりが演じる精神異常っぷりも素晴らしかった。
他の俳優たちの演技は……w
妻夫木は幸せになれない役を敢えて連続して受けたのかな?
妻夫木と満島ひかりの演技に最後までグッと引き込まれてあっという間の2時間だった。
手の伏線がまさかの予想外の展開に。
サスペンスとしては相棒より断然見応えあると思うけど、客入りの違いはテレ東とテレ朝の違いかなw
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