愚行録のレビュー・感想・評価
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全て辻褄合わせのための筋書き
出てくる面々は一体いつの時代の話?今時ここまでの男も女もいないでしょう。
巧妙に考えたのかもしれないが、全て辻褄合わせのための筋書きにしか思えなかった。
皆んな似てて誰が誰だか分からなかった。
結末も驚くほどでもなかった。
世間が興味を失った1年前の一家殺人事件を追う週刊誌記者の主人公、幼...
世間が興味を失った1年前の一家殺人事件を追う週刊誌記者の主人公、幼児虐待で逮捕勾留中の妹、なんとなくこの二つの事件が繋がるラストを想像させられる構成です。
精神的に危うそうな妹はもちろん、物語の進行役のはずなのに登場人物全員に対してどこか冷めた態度の主人公も注目ポイントです。
登場人物の過去の愚行が最悪の結末に繋がっていく様はなかなか後味の良くないものがありますが、あれこれツッコミながら推理しながら見るにはちょうどいいかなと。
うーん・・・なんか悪くはないんだけど何か物足りないというか・・・ ...
うーん・・・なんか悪くはないんだけど何か物足りないというか・・・
「終わったこと」に対して過去の背景を発掘していくだけに近いので、時間軸としての"今"kからの話の展開がないというか・・・。
まぁタイトルの通り、"愚行を収録したもの"っていうならそういうものなのかなぁ・・・。
カフェの店員とその元カレは、出てきた人物の中ではわりかしクズ感が低かったというか別にほぼなんもしてないに近かった気がするけど、犠牲になっててそこはなんか腑におちなかった。
一番最初のバスのエピソードはちょっと面白かったし、開幕「うわぁ・・」ってなった。
俳優陣は良いが原作の人物設定が古すぎる
俳優陣の演技は良かったと思います。
ただ、そもそも原作の人物設定が古過ぎると思いました。今時、あんな友人関係を行う人間は〇応大学には居ません。出版時期が2006年ですがその頃でも居ないでしょう。女性の描写や女性をおもちゃとした描写が酷過ぎて本当に人物設定が古過ぎるなと思いました。複雑な家庭の描写も稚拙。。ああいう複雑な家庭は世の中に実在しますが、人物表現やストーリー設定にリアリティが感じられません。
小出恵介、おひさしぶり
優秀で女にモテる軽い無遠慮事故中心的なクソ男の役を小出恵介にやらせよう!!と決めた人すばらしいです。
小出恵介ってこういう人間なんだ…
と勘違いしてしまう程のハマり役。いや演技力か……
あの半笑いで人を見下しながら喋るめっっちゃ嫌な感じ!!いるよね!上手い。
昔観た映画で、爽やかで優しいマラソン走ってた小出恵介はどこへいったんだい。
内容は「え?」となる時があったけど、役者さん達のおかげか最後まで観られるくらいには面白かった。
そこから40分経って恐ろしい事件が起こる。 まじかこれ? きっとこの映画を見た人が驚く場面が3回あると思う。 こんな展開は予想できない。
動画配信で映画「愚行録」を見た。
2017年製作/120分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野
劇場公開日:2017年2月18日
妻夫木聡
満島ひかり
小出恵介
臼田あさ美
市川由衣
松本若菜
中村倫也
眞島秀和
濱田マリ
平田満
松本まりか
石川慶監督
向井康介脚本
貫井徳郎原作
ほとんど予備知識なしで鑑賞を始める。
知っているのは妻夫木聡が主演ということだけ。
なかなか映画の全体像がつかめない。
1時間見て判ったことは、
雑誌記者の田中(妻夫木聡)は
1年前に起きた一家惨殺事件の取材を続けていた。
事件は未解決のまま。
被害者夫婦(小出恵介、松本若菜)の元同僚や大学時代の友人たちや
事件があった近所で聞き込みを続ける。
これはミステリーやサスペンス映画だった。
一見普通に幸せそうに見える人たちにもそれぞれ
他人には想像できないような経験や人生の試練がある
そこから40分経って恐ろしい事件が起こる。
まじかこれ?
きっとこの映画を見た人が驚く場面が3回あると思う。
こんな展開は予想できない。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
重々しく暗く、誰もがしていることのようで、何も解決されない
冒頭からひどく憂鬱さが漂う。バスでの些細な出来事とその愚行がある種の「日常」を描いている。
主人公妻夫木君演じる田中には妹がいて、彼女が育児放棄したことで逮捕収監されていることが伝えられる。
彼は週刊誌の記者で、1年前に起きた一家殺人事件の真相を追っている。
彼には潜在して気になる点があるようで、誰にも気に留められなくなったこの事件を追いたいと自ら志願した。
妹は収監先の精神分析医に質問を受けながらそれに答えている。
ストーリーはこの兄妹の視点から「真実」が暴き出されてゆく。
被害者の人となりを探るため、田中は周囲から取材し始める。殺害された「田向」
会社での彼を知る同僚に酒を飲ませ、思い出などを語らせる。どこにでもある「愚行」
当人たちは面白おかしく話すが、クソのような行為だと思う。
次に宮村という学生時代の同級生から、殺された田向の妻、旧姓「夏原」について聞き取りを行う。
こうして次第に人間関係が明らかになってゆく。
同時に妹が精神分析医に家族のことなどを話している。
田中は、宮村への二度目の訪問時に、妹のことをバカにしたように話す宮村に対し、瞬間的に殺意を抱いた。
しかしそれは全くのお門違いで、しかし彼にはその衝動的なことでしか動機は存在しない。
小沢の犯行に見せかけるあたりは、とても逆上したとは思えないほど冷酷だ。
父の虐待 父からの性暴力 妹を守るため… そう思わせておきながら、実は兄妹同士の恋愛だったというのがこの物語の大どんでん返しだ。
田中は何度も鈍器で宮村を殴っていることから、その感情の激しさと異常性を知ることができる。
恋愛関係でもあった妹が、大学で、仲間たちによって回されていたのだ。
警察が犯人を特定できないのは、捜査線上にはないことだからだ。
彼だけが行き着いた真実だが、彼もまた事件の真相にはたどり着くことはない。
妹の光子は、兄との秘密をかたくなに守っているようだが、いろいろなことを精神分析医にしゃべる。
しかし、「誰と話してるの?」そう言って部屋に戻ってきた医師に、彼女は真実を話していないことから、この事件は迷宮化すると考えられる。
橘弁護士も、チヒロが誰の子かを知ったとしても、真相にはたどり着かない。
「日常」では、くだらない些細な愚行が蔓延り、会社のあの男たちがしているお遊びも今後も続く。
この作品の面白い作りは、記者の兄が1年前の殺人事件を追いながら、そこに登場してしまった妹の存在を知ってしまうところだ。しかし、田中は妹から何も聞かされていないので、結局誰が一家を刺殺したのかという真実には誰もたどり着けないのだ。
これは最後に「田中、お前の事件だろう?」と先輩に叱責されながら、新聞を机にたたきつけて「わかってます」というシーンでよくわかる。
田中は事件を追いながら妹の存在を知り、そこでのことに逆上しただけだ。
事件は頓珍漢な方向へ向かいながら迷宮化。チヒロが死んだということを聞かされて笑う光子の精神状態が普通ではないことは明らかだが、真実が明らかになったところで光子の救いは兄によるしかない。
妹の真実を聞かされ八つ当たりするように起こした殺人も、頓珍漢な方へと向いている。
内部生なる軍団も変わることなく、結局はじかれた夏原がつかんだのは田向だ。
どこにも救いのないこの作品の最後に、バスで妊婦に席を譲る田中の映像がある。
ごく自然な日常の優しいシーンだ。
この些細な行動が、愚行からの最初の一歩だと思いたい。
後味の悪い映画ということを理解して観た
観る前に様々なレビューを拝見してから観ました。
皆さんのおっしゃる通り、後味悪い映画でした。
救いがない。
承知のうえで観ても、やはり、、、
それでも何故観たのか、
それはシンプルに
満島ひかりが好きだからだ。
なので、最近は満島ひかりが出ている作品、映画、ドラマをマラソンを走るように見ている。
この作品もマラソンの通過点の一つなのだが、
本作は平坦な道ではない。
登り坂のような道でもない。
例えるなら、アスファルトのような舗装された道でもなく、ぐちゃぐちゃな沼地を走ったような感覚だ。
沼地を出た後も、足には泥水や砂が残る。
見終わった後も、負の感情が残る。
私がこれまで観てきた満島作品はどれも、ハッピーエンドだった。
私はハッピーエンドの作品が好きだから、普段からこの手の作品は見ないことにしている。
まぁ、これもエンタメ作品だ。と割り切ろうと。
自分に言い聞かせる。
満島ひかりも妻夫木も他の役者も演技はGOODだ。
映画最高!
大学でのヒエラルキーが切ない
1年前に発生した一家惨殺事件を再調査する記者の取材を追う物語。
映画は二つの物語を軸に進みます。メインの惨殺事件の取材。事件直後では語られなかった被害者家族に対する証言をもとに、被害者と証言者自身の醜さを描きます。
もう一つは、主人公と妹。娘を虐待して逮捕された妹。主人公達も虐待された過去から、救いようのない虐待の連鎖を描きます。
映画は犯人逮捕に繋がる推理物ではなく、「人間の醜さ」をこれでもか・・・と描写した人間ドラマ。
シリアスなサスペンスに人間ドラマは付き物ですが、それでももう少しサスペンスよりの映画を観たいと思いますが・・・邦画は人間ドラマに寄せたものが殆どなんですよね・・・
私的評価は普通にしました。
登場人物の大半がクセのある人間で最後まで飽きることがなかった。 一...
登場人物の大半がクセのある人間で最後まで飽きることがなかった。
一家惨殺事件の被害者の男がかなりのクズ男で笑うしかない。
主人公の男もなかなかのサイコパス。
一見の価値のある作品。
人間の本性をえぐる作品
人間とは優しく美しくしかし醜く悲しいものです。人間の醜い部分をまじまじと描く作品です。日本映画は暗いものが多いが、この作品は暗いがしっかり響く。そんな重厚感ある作品です。ただ怖いし、悲しい。
【”日本の社会は格差社会ではない、階層別社会である。”何気なく日々を過ごす愚かしき若き男女たちの表層的な姿と真なる実態を抉り出した作品。。間違いなく、満島ひかりさんの代表作であろう。】
ー 私達は、日々平穏なる生活を送っている。が、もしかしたらその中には羨望や嫉妬、駆け引きなどが介在しているのかも知れない。-
■エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻(松本若菜)、そしてかわいい一人娘の田向一家。
そんな絵に描いたように幸せな家族が、ある日何者かに惨殺された。
事件発生から1年後、週刊誌の記者である田中(妻夫木聡)は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始する。
◆感想
・今作は最近流行りの言葉で言えば、マウントを取り合う若き男女の愚かしき行為を描きつつ、哀しき過去を持つ女性(満島ひかり)の遣るべなき怒りを描いた作品である。
・彼女のジャーナリストでもある兄(妻夫木聡)が、足を引きずりながら歩く姿も、彼らの愚かしき父親の仕業であろう。
・出演する大学生たちの、”軽い人生観”はこの作品に趣を与えている。
一方、その軽き人生観の元、生きる男女を嫉妬と妬みを持った女性を満島ひかりが絶妙に演じている。
ー 獄に囚われた彼女が、自ら犯した忌まわしき事件を淡々と語る姿。-
<今作は、イヤミスどころではない、鑑賞後の嫌悪感と、哀しみが身に沁みる作品である。間違いなく、満島ひかりさんの代表作であろう。>
ブッキー凄い
2022年12月20日
映画 #愚行録 (2016年)鑑賞
一家惨殺事件と妹の逮捕という2つの事柄が並列に描かれており、その後の展開がどうなるのかと引き込まれていく作品でした。
しばらくしてから原作読んでみようかな
愚かさ
なにかしら行為そのものを言い訳して、正当化してしまうことなのかも。
この作家さんはいつもストーリーが良すぎて終わりが物足りなく感じてしまいがちなのです。そこを脚本が上手くカバーして着地してるのが素晴らしい。
不快で衝撃的なはずなのに、一定の温度で不協和音を奏でてるところが上手いなーって思う。
厚みや濃度がちょうど良くて、後から、じわじわくるのが、イヤだぁ
しかし、この監督さん上手いね。そして、主演の2人も巧いゎー
いつでも、誰でも殺られる可能性はあるよね。
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