ローマ法王になる日までのレビュー・感想・評価
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゙結び目"が解かれる日は来るの?
「神は裁かない。ただ勝者を祝福するのみ。」昔読んだマンガのセリフです。にもかかわらず、いつも何かに、裁かれている気がするのは、何故ですかね。
人は大儀さえあれば、人を殺すことさえ躊躇いません。というか、麻痺しちゃうんですね。ただ、それを映像化されると、気が滅入ります。どんな大罪犯したところで、実は、反省しないのが、人が絶滅しない秘訣なのかも知れません。
仲間を助けられなかった苦い思い出。そんな、罪負い人の自覚のあるフランシスコおじさんが、伝道師の第一人者に選らばれたことは、僥倖なのでしょう。「…あなた方の中で、1度も罪を犯したことのない者が、この罪人に、石を投げなさい。」ってことですかね。
思うに、世界中にフランシスコおじさんは、いるのでしょう。きっと今も、世界中の苦しみを、分かち合っていることでしょう。そんな、名も無きフランシスコおじさんに、思い馳せることで、"結び目"が解かれる日が、来るのやも知れません。取り急ぎ映画館にいる、フランシスコおじさんに、会いに行きましょう。
激動の法王の人生
2013年に就任した、第266代ローマ法王フランシスコの半生を描いた作品。
クリスチャンではないので、それほどローマ法王に関心があるわけでは無いのですが、史上初めて南米出身のローマ法王の半生と言う事で、興味を持ってみました。
なるほどね。1960年代、70年代の軍事政権による圧政の時代をアルゼンチンで過ごしていたんですね。でも、あんまり言うと(書くと)、宗教論争になってしまうのですが、一点、指摘しておきたいなと思う事が。こう言うと、ちょっとあれなんですが、ナチ政権勃興の時も教会は何もしなかったし、このアルゼンチンの軍政の時も何もしなかったんですね。見方によっては、むしろ圧政者側に立っているようにも見えました。教会も権力機関なんですね。
だからと言って、法王フランシスコが民衆を救わないでいたと言う事ではありません。むしろ彼は、ドイツへの神学を学ぶための留学後、権力から遠ざかるように、地方での教会活動を行っていましたからね。
法王フランシスコの活動は、ホルヘ・ベルゴリオとして、アルゼンチンで活動していた頃に、その真髄がある事がよくわかりました。
結び目を解くマリア様
アルゼンチンの独裁政権下でこんな酷いことがあったことを、恥ずかしながら映画を観るまで知りませんでした。予備知識がなかったのでかなりの衝撃を受けました。そして、教皇フランシスコが何故アルゼンチンから選ばれたのか、何故あんなにも力強い導き手であるのか、考えるきっかけになりました。作中にも登場し教皇フランシスコが拠りどころにした結び目を解くマリア様に私も一緒にに祈ります。
奥深い作品
難しく感情移入しづらい宗教映画なのかなと見始めましたが、全然違いました。
主人公の法王を演じられてた役者さんの演技にただただ魅入ってしまいました。目力が凄くて吸い込まれてしまい、もらい泣きしました。
パンフレットを購入したりチラシをよく読むとさらに映画の内容が深く入ってきてとても良かったです。
半生の重みに泣きました
いつもにこやかな法王様の半生がこんなにも過酷で激動だったことを初めて知りました。
想像を絶する暴力と政治と混乱の中、教会の教えを胸に苦悩し葛藤し続けていたからこその、今のお優しい笑顔があるのかと思い、顔に体に刻まれたしわに半生の重み、年輪を感じ胸が痛みました。
「結び目をほどく」シーンはただただ涙でした。
信じ続けることが難しい時代に、人も聖職者も、信仰のある事の救い、尊さを感じました。
神は貧しい人たちの中にいる
「神は貧しい人たちの中にいる」という信念の元、スラム街や貧しい人たちが集まる場所を歩き続け、教えを説き続けた神父
確かに、その姿はとても立派で、宗教家がみな、この神父のようだったら世界ももっと平和になるだろうと思った
しかし、そんな彼がローマ法王になったということは、神父の中でも稀有な存在なんだろうなと思う
個人的には、コンクラーベにとても興味があったので、コンクラーベのシーンをもっと詳しく観たかった
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