劇場公開日 2017年6月3日

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「「心から祈る」だけで物足りない感じ。」ローマ法王になる日まで SungHoさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0「心から祈る」だけで物足りない感じ。

2017年12月30日
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鑑賞方法:映画館

ラスト4本の仕上げということで、今日の1本目は見ようと思って見逃していたけど、名画座で上映されていると知った『#ローマ法王になる日まで』。
現教皇フランシスコの半生を描いたものだけれど、期待外れな作品でした。

アルゼンチンの現代史の知識がないと、独裁政権と、圧政に抗する民衆や武装組織と教会組織という関係は、表層的には想像できるものの、それぞれのつながりは示唆的にしか示されないので、理解がしっかり追いつく前にどんどんストーリーが進んでしまう印象。ざっくり言うと眠くなりやすい。

そして、民衆に寄り添うベルゴリオ神父(のちこ教皇フランシスコ)もスーパーマンではなく、民衆は弾圧されたり、暗殺されていく。この無力で人間的で、そしてそれゆえに苦悩を持つことになるさまを描き出そうとした意図があるのだろうけど、それにしてもあまりに残念な感じ。

そのため、「行動者」ではなく「心から祈る」(序盤のシーンと、後段にそれぞれ出てくる)人として描かれていて、結局はある程度うまく日和見していいキャリアパスに乗った人というように窺えて、それはそれで職業人としてひとつのモデルではあるけど、物足りない。

2017年 通算50本目(目標まで3本)
感想:★★☆☆☆

SungHo