「えーっと、この人誰だったっけ?」太陽の蓋 野球十兵衛さんの映画レビュー(感想・評価)
えーっと、この人誰だったっけ?
なんだかまどろっこしい映画だったのね。
いえ、決して作品がではなく、キャストがどうも見たことのあるような俳優さんばかりで。
それが誰さんなのかが全くわからずにいて。
しかもそれ、ご本人ではなく、似たような方ばかりだったんですね。
既視感バリバリ。えっ?この人一瞬鶴見慎吾さんじゃない?一瞬泉谷しげるさんじゃね?一瞬佐藤二朗さん?団次郎さんも?樹木希林さん、大滝修二さんも一瞬モブキャラで蘇ってませんでした?あと、えーっと…あなたは一体誰なんだ?みたいな連発だったのね。
でも、よーく見たら当然なんか違う。何なんだ自分?
一周半回って逆に三田村さんが菅さんにクリソツなのが笑えました。
このあたり、図らずも映画に全く詳しくない自分の不勉強さを露呈してしまった訳なのですが(^_^;
ただ、その件でこの映画の面白さが浮き彫りになりました。
福島原発事故を題材とした映画は『フクシマフィフティ』を観たのですが、本作を観終えた後で思ったことは、そちらはやはり、著名どころの俳優さんをキャスティングした、あくまでもノリノリのエンタメ作品だったんだなんだなぁ…と。
先に述べた通り、本作ではぱっと見わかる著名どころの俳優さんが、三田村邦彦さんと袴田吉彦さんほどしか起用されていなかったので(本当か?)どう言い訳してもドキュメントにしか見えなくて。
(冒頭のクレジットの「これは事実に基づくフィクションであり…なんちゃらかんちゃry」)
しかもその三田村さんですら、物語がそこそこ進むまで、よくわからなかったんですね、バカか自分(^_^;
(もっと映画を学べよ!)
だから事故のガチンコの臨場感と静かな恐怖感がより増して見えました。
あくまでもドキュメントなので、エンタメ作品のように「やったね!」で終らず、観終えた時、鬱系とまでは言わないものの、結構ヘヴィーなしこりが胸に残る作品でした。
『シン・ゴジラ』のバッドエンド&暗いver.みたいな。
えーっと、それであの人は誰似だったっけ?新聞記者の人。←もうええっちゅねん!
えーっと、それからあの人とあの人のお名前は誰さんだったっけ?
頭にもしこり残ってるのね(笑)