「激動の4年間をわかりやすく教えてくれる、ビートルズ初心者にもおすすめの一作!」ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
激動の4年間をわかりやすく教えてくれる、ビートルズ初心者にもおすすめの一作!
ビートルズがワールドツアーを行った1963年〜1966年を中心に、彼らの活動や素顔に迫るドキュメンタリー。
監督は『ビューティフル・マインド』『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズなどのオスカー監督ロン・ハワード。
ビートルズのドキュメンタリー作品は数あれど、本作は『レット・イット・ビー 』以来46年ぶりとなるアップル・コア公式の映画作品。
その為、インタビューには現在のポール&リンゴも登場している上、ジョン&ジョージもライブラリ出演を果たしている。
この映画で扱われているのは、主に1963〜1966年のいわゆる「前期」と「中期」と呼ばれている期間である。
フレッシュなエネルギー溢れる、ツアーや映画出演で名を売ろうとしていた「前期」から、ツアーに嫌気が差し、その代わりにレコーディングに注力しアルバムの完成度を高めようとしていた「中期」へと移り変わる彼らの当時の状況が分かりやすく紹介されており、ビートルズ入門としても非常に優秀な映画だと思う。
作中「SHE」などの楽曲で有名なエルヴィス・コステロが、1965年発表の『ラバーソウル』中の一曲「ガール」について「初めて聞いた時は受け入れられなかった」と語っていた。
ビートルズの作品は、この『ラバーソウル』を境に急激な変化を遂げているが、やはり当時リアルタイムで聴いていた人は面食らったんだなぁ。
個人的に「中期」のビートルズは大好きですが、本当に同じバンドか?と思うほど、前作『ヘルプ』までとは雰囲気が変わりましたもんね。ここから『リボルバー』『サージェント・ペパーズ』と異常なスピードで進化を遂げることになる。
デビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』から『サージェント・ペパーズ』まで僅か4年…
改めて考えてみても信じられない。
仮にツアーをせずにレコーディングに集中していれば、もっと早い段階で革新的な作品を生み出すことができていたんでしょう。
殺人的なツアーの日程が、いかに彼らのクリエイティビティを押さえつけていたのかを、この映画を観て確認することができました。
当時を知る人たちのインタビューは大変興味深い。
特にウーピー・ゴールドバーグのインタビューには泣かされました。
「黒人」も「白人」も関係ない。自分の好きなように生きて良いんだ。というウーピーが受けた啓示。
世界中で彼女の様なメッセージを受け取った人たちが多くいたのでしょう。
公民権運動の嵐が吹き荒れていた1960年代で、人種隔離に反対したビートルズのなんと偉大なことか!
2020年、「black lives matter」を掲げ世界中で大規模なデモが起こっている現実を考えると、改めてビートルズの掲げる「ピース&ラブ」のメッセージの普遍性を感じます。
出る杭は打たれると言いますが、彼らほど突出していると打たれ具合も半端ではなかった様です。
揚げ足取りの様な形でメディアが世論を煽るのは、現代でも何も変わっていないなぁ。
誰よりも自由を求めた彼らが、最終的には囚人護送車に詰め込まれて移動していたというエピソードには胸が詰まりました…
とにかく、ビートルズを学ぶことが出来る良質なドキュメンタリー。
若い頃の4人は本当に太々しくて、自信家で、ユーモラスで可愛い!
当時の観客の熱狂ぶりがヤバい!オーストラリアに25万人って!
みんなビートルズを聴こう!✌️&❤️
p.s.
もし自分が映画プロデューサーなら、ラリー・ケインを主人公にしたビートルズアメリカツアーの映画を撮りたいなぁー、と思いました。
満塁本塁打さん、コメントありがとうございます😊
『レット・イット・ビー』はたしかに観づらいですよねー😥
私は海賊版のDVDを買いました😅
でも、本作は普通にレンタルビデオショップで観られると思います♪
ビートルズファンなら間違いなく楽しめると思います!
私もBeatles好きで、中期から、老成した後期が好きですが?この作品はケーブルテレビでないと無理ですかねぇ?アップルの管理が厳しくて、ヤァヤァヤァもヘルプもマジカルミステリーツアーもレットイットビーも困難で残念ですねぇ。