ウィッチのレビュー・感想・評価
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魔女とは。
女性の性を中心にある家族の歯車がどんどん狂っていって、悲劇が起こるという話です。魔女とか悪魔が実際に存在する世界観ですが、魔女に連れ去られた赤ん坊、性的に成熟し始めた娘、娘に露骨に嫉妬する母、偽善者の父親、性的関心を持ち始めた弟、奇妙な双子が人里離れた一軒家で森を開拓しながら、家族関係がどろどろしていく。
魔女が赤ん坊らしきものを臼で潰して体に塗りたくるというシーンなど、ところどころショッキングな場面が出てきたり、森という自然の空間で女性の性が、理性というコントロールから開放されて、悪魔的な力を持つというあたり、ラースフォントリアー監督のアンチクライスト影響を受けているのかなと思う。
魔女の逸話
5人の子ども達を持つキリスト信仰家族だが、誰もいない未開拓地に引っ越したのは良いが、1番下の赤子が行方不明になるのをキッカケに家族の雲行きが怪しくなるお話。
まぁ、頼りない父親がよく子供5人も連れて誰もいない土地に住もうとしたのか、がっかり感満載な設定。(低予算の関係上という理由にしましょう。)
不幸→魔女のせい→疑心暗鬼→キリストに頼る所は海外にはウケがいいだろう。
所々の演出も良いところもあれば、「ありえね〜」と思う演出(特に親父の痛めつけられ方)もあり、素直に褒めれない部分も。
最終的にはタイトル通り魔女に行き着くのね?って感じ。ラストは「エロさがあるのか?」と期待したが、何も無しw
次男と次女の設定どうにかならなかったものか?
馬鹿にも程があり、この作品の質を完全に落としてる気がしてならない。
母親の胸を突くカラスの演出は好きです。
詩的にすら感じる悪魔的描写
個人評価:3.9
素晴らしくリアリズムに悪魔を描いている。そこには誇張などなく、ありのまま史実を描いている迫力がある。
ありきたりな直接的なホラー描写を使わず、観る側に恐怖をすり込んでくる。それは簡単な事ではなく、脚本はもちろん、台詞、演技、音楽がすべて本物の時にのみ起こる恐怖だ。すべてに嘘がない。
またヒロインも純潔な美しさを持ち、ストーリーによく合っている。
1630年の魔女や悪魔が社会的に信じられていた時代。その信じる人間の心が悪魔を現実に命を与え、本当に実在する存在になる。そんなこの世の理(ことわり)を感じる作品である。
ガチな魔女作品
信仰と貧困による狂気
一番に信じなければならないはずの家族に向けられる猜疑心。
母親の娘に対するえげつないほど嫉妬心。
信仰心とは裏腹にそれぞれのダークサイドが爆発して
最後は本当に魔女が出来ました。(笑)
緊張感を途切れさせない映像と不穏な音。
アニヤのちょいエロ具合も相まって
終始非常に狂った作品でした。
傑作
賛否両論分かれる作品だと思いますが、個人的には傑作です。
全編を通してとにかく不気味。
その中に痛みやエロさが相まっていて、目が離せなくなる。
B級好きとして、最近は駄作ばかりでしたがウィッチのおかげでまたしばらく我慢出来そうです。
二度と見たくない
サンダンス推奨じゃなければ観ない映画。
恐怖映画って趣味じゃない。
最初から緊張感のある映像と音楽。
そして、過酷な自然環境の中での信仰と労働と性が展開される。
半分観て、うんざいりする。
映画は、過去の真実より未来の真実を表現したほうが、ぼくはすきだ。
雰囲気がのっけから壊れてる。
アニヤ・テイラーかわいい!
美しい!髪を解いたところたまらん!
さぁ、それだけでお腹いっぱいです。満たされます。と言いたいところだけど彼女の美しさを丸呑みにしてなおもドス黒い恐怖を凝縮させたような救いようのない映画。
当時のイングランドの信仰の強さとそれ故に起こる排他的な宗教活動。何かを強く信じれば信じるほど、それが揺らいだ時に生まれるほころびも大きいというものか。
序盤から、絶対にハッピーエンドは迎えないだろうと完璧に思わせる演出に息を飲む。家と森とヤギの小屋だけが舞台で、家族がいかに閉鎖的な空間でひたすら祈りを頼りに生きているかが見てとれた。超こえー。
エンディングの集団魔女がいらなかった気がするけど、そこ差し置いても超コエー。でした。
アニャ・テイラー=ジョイが見たかったのです
えーっと、かなり久々のレビューになってしまいましたが、ここらへんで観た映画をババっとまとめてレビューしておこうと。ただ、まとめてなので、簡素に、簡素に。
まずは、こちら、『ウィッチ』ですね。
多くの方がそうなのだと思いますけど、シャマラン監督の『スプリット』を見てですね、「わー、この女優さん、綺麗だなぁ」なんてなりまして、その女優さんが注目されたきっかけになった本作を観たかったわけであります。
で、アニャ・テイラー=ジョイは、やっぱり無茶苦茶、可愛かったですね。それだけでも観てよかった。
内容的には、アニャ・テイラー=ジョイがメイキングで話していたように、確かに魔女をめぐっての家族の崩壊ものなのだと思うのですが、それであれば、私的にはラストのシーンはいらなかったかな、と。なんかこの主題の微妙な定まらなさが、私の評価をちょっと下げてしまいました、はい、すいません・・・
テーマは魔女。17世紀のアメリカに住む農民一家を襲う恐怖を描く……...
テーマは魔女。17世紀のアメリカに住む農民一家を襲う恐怖を描く……のだが、派手さや真新しさは皆無。意地悪く言えば極めて地味な作風だ。それでも魂の根源に訴えかけるような恐怖感、ある意味オカルトのような不気味さはジワジワと観る者の心を蝕んでくるようだ。キリスト教信者だったら、もっと怖いのだろうと思う。
新進気鋭のアニヤ・テイラー=ジョイの存在感が良い。個性的な顔立ちと目の表情が印象的なことから、本作の魔女に始まり『モーガン』の人工生命体など人間ではない存在を演じるイメージが強いが、『スプリット』の時のような普通っぽいキャラクターを演じるアニヤをもっと見たい。
年間ベスト3に入る映画
何故この映画がメジャー系の映画館で上映されなかったのが不思議でならない。
ミニシアターで限られた人だけが鑑賞できた?のは、残念でならないという気持ちと鑑賞できた幸運に感謝。
この映画の世界観にどっぷり浸かって、また楽しみたい、二度目の鑑賞をすることに決めました。
今年見た映画の中でベスト3に確実に入る映画でした。
これはすごい・・
見て驚いた。だってこれ、5年とかに一本レベルの傑作じゃね?少なくとも年間ベストに入っても全くおかしくない出来。これが長編デビューとは思えない監督の力量に驚く。ほとんど家と森という空間しか使っていないにもかかわらず、緊張感は全く最後まで途切れない。ろうそくの火を使った照明は絵画的でどの画面を切り取っても象徴的な美しい絵になっている。音楽にしろ、呪術的なコーラスと音響の組み合わせで非常に凝ったものだった。
編集も本当に見事。例えば、親父がインディアンと母親の大事な銀のコップを勝手に交換してしまったという話の直後、娘が鶏が産んだばかりの卵を取っているシーンが次に来ることで「盗みの罪」が強調される。。このようによく見ると様々なシーンの切り替わりで、前のシーンとの繋がりがほのめかされるような編集を意図的にしている。
そしてキャスティングも完璧。主役の女の子の存在感はもちろん、神経質で醜い母親が美貌を持つ娘に対する偏見や、双子兄弟の金切り声から感じられる何か普通じゃなさ。。父親の威厳ある風貌と声があるからこそ、彼が狼狽する時に事の異常さがより引き立つ。
キューブリックのシャイニング同様、超自然現象が起こるのはごく一部のシーンだけで、実は恐怖で心理的に病んだ人たちが生み出している幻覚という解釈で見れなくもない。つまり、自然や病気が人間の手に負えない時代だったからこそ、その恐怖に対する想像力が魔女や悪魔といった形となったとも解釈できる(途中までは・・。)そのバランスが物語が絵空事になりすぎないシリアスな空気を作り出していると思う。(ちなみにこの映画実はシャイニングとの共通点が色々あるように思う。先程述べた、双子、隔離された場所にいる家族、魔女の誘惑、インディアンの呪い等々。。)
ホラー映画というジャンルを普段頻繁に見るわけではないけど、これは明らかにレベルが違う。陳腐なシーンが全くない。エクソシストやシャイニングと比較しても勝るとも劣らない高級感。この監督が次に何を撮るのか、非常に気になる。
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