「スパイク・リーなら1968年の「ブラックパワー・サリュート」だね。」栄光のランナー 1936ベルリン マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイク・リーなら1968年の「ブラックパワー・サリュート」だね。
・人種差別とナチズムの差別は全く別物。ナチズムは人種的には根拠の無い民族差別だったから問題なのだ。冷静に考えて貰いたい。そうでないと、ドイツはなぜ黄色いお猿さんと手を結んだんだ。改定版の「マインカンプ」には書いてあるので、それを日本人は読むべきだと思う。良くも悪くも、何の規制もなく読めるのは日本だけである。
・レニ・リーフェンシュタールの芸術にかける意気込みの様な表現があるが、全くの「フィクション」ゲッペルスとリーフェンシュタールの会話を誰が伝承したんだ?で分かりそうなもん。レニ・リーフェンシュタールの伝記映画もあるので見る事をすすめる。立派なナチズムに毒された女性だと僕は思う。女性の地位向上に貢献したした人と過大評価しては駄目である。
・アメリカンフットボールの選手が、「昔みたいにあの竹ざおにぶら下がれ」と言ったセリフが出て来るが、「ストレンジフルーツ」は1937年にエイブル・メイロプールが書いた詩で、このセリフが「奇妙なウソ」と直ぐにわかる。
・この映画の演出家はジャマイカ出身だそうである。ジャマイカと言えばボブ・マーリーで有色人種なんだと思うのが、まぁ当たり前。
調べてみた。
ジャマイカ出身でイギリスで教育を受けた英国連邦の宗主者なのである。つまり、ゲルマン出身者である運命から、ドイツを一方的に排除できないのだ。
アメリカの13%がドイツ系移民の子孫。ゲルマンまで入れればアメリカはアングロサクソン系の白人で構成されている。
・宗教ではユダヤ教の選民思想とナチズムの選民思想が対立するが、アングロサクソンのピューリタンも同様に選民思想である。従って、ナチズムを根底から否定的なアングロサクソン系はいなかった。それが歴史である。つまり、反ユダヤ主義がアメリカのアングロサクソン系の伝統でそれは一部今でも続く。
・ジェシー・オーエンズは公民権運動の上で黒人から尊敬の象徴として崇め立てられた。だが、しかし家族を大事にした男であったわけではない。従って、ブラックウーマン運動からは批判的に見られる傾向である。
大事な追記
「アベリー・ブランデージ」は名前から判断してドイツ系なんだけど、僕の時代では「ナチズムの残党」と見ている者もいた。ひたすら、出生を隠しているようだが。
フルトベングラーやカラヤンもナチズムって疑われている。もっとも、それとこれとは別。
もう一つ大事な追記
1940年はTOKYOオリンピックは中止ですからね。そして、ドイツでは「壁」のせいでミュンヘンですからね。そこでイスラエルの人が虐殺に合う。パラリンピックも含めて、個人の能力をナショナリズムに使うな!っていいたいね。