「執念の果てにあるものは。」だれかの木琴 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
執念の果てにあるものは。
心の隙間にぽっかり空いた穴…。
その穴を埋めるのは、愛する旦那?
近所の美容師?
これは夫婦円満に見える家庭で起こった不気味なストーリー。
夫に触れられたいのに、触れてもらえず不満が溜まってゆく妻…。
そんな彼女の心の隙間を埋めたのは、近所の美容師の存在でした。
彼の優しい手つきと言葉に夢中になってゆく妻の姿。
美容師の何気ない言葉やメールに勘違いする彼女は、どんどん彼に依存するのでした。
端から見たらストーカー。
しかし、彼女には全くそんな気はなく、彼に親切に気軽に話しかけだだけ…。
犯罪すれすれのことであるにもかかわらず、それきに気が付かない彼女は鈍感なのか…。
それとも狂っているのか…。
彼女の姿に恐怖する傍ら、彼女の求める愛情と心の葛藤を理解したいとも感じてしまえる結末。
心に空いた穴が埋まらない限り、これから先も彼女の行為は繰り返され続けることでしょう…。
ラストの姿を見ていると、恐怖以上に同情や哀れみの念を感じてしまいました。
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