「マーベルスタジオのサノス愛。」アベンジャーズ インフィニティ・ウォー 環生さんの映画レビュー(感想・評価)
マーベルスタジオのサノス愛。
本作を「これはサノスの物語である」と公言し、これが過去10年18作品の集大成とするならば、今まで積み上げてきたものは、全てサノスのためにあったと言えるでしょう。
私も作品を観る前に「アベンジャーズと銘打ちながら、サノスの物語とはこれ如何に?」と思いましたが、鑑賞を終え(1日に2回観ました)、次の日にはスッと腑に落ちました。
「あっそっか、サノスの物語だった。」
これだけの登場人物で、18作品から紡がれたストーリーを全て束ねると、複雑過ぎる部分もあり理解に苦しむところもあるかも知れません。そしてラストを不可解に思う人も大勢いるようですが
サノスを軸に考えればなんと不思議全てまるっと飲み込めてしまいます。
サノスはインフィニティストーンを集め、宇宙の半分を消す。
それをアベンジャーズが阻止するために立ち上がる。
結果、アベンジャーズたちは敗北し、見事サノスは自らの使命を達成した。
単純明快ではありませんか。
ヒーローが最後に勝つと言うのは、そもそも固定観念でしかなく、敗北エンドがあってもおかしくないのです。
これがインフィニティウォーPART1でもなく、投げっぱなしエンドでもない、映画「インフィニティウォー」の結末なのです。
ただMCUはまだまだ続き、ご周知の通りアベンジャーズ4で、今後公開されるアントマン2、キャプテンマーベル合わせて21作品のフィナーレとなります。
つまりシリーズ通してみると インフィニティウォーは起承転結の「転」の部分なのですね。
そして、4で「結」を迎える。
今回の敗北は、壮大なアベンジャーズ(復讐者たち)のフィナーレに必要なものだったと感じます。
そして、これだけの作品群から丁寧に伏線を取り出し、監督が違う作品との細かな隙間も埋め、予想を裏切りつつも、大きな期待に答えてくれたアンソニー、ジョールッソ監督の仕事っぷりに盛大な拍手を送りたいですね!
劇中でゆうと、最初のMARVELのロゴが無音で出てきたシーン、駅舎でキャップチームが現れるシーン、ストレンジの空間魔法でスターロードとスパイディが軽口叩きながら攻撃するシーンが印象的で
特にソー、ロケット、グルートが地球に現れるシーンはもう感泣ものの興奮でしたね!
アベンジャーズのテーマをバックにロケットとグルートの姿を観ると改めて、GOtGがアベンジャーズに参入したんだなと感じました。
あとレッドスカルの登場もよかったですね。
ファイギ社長かルッソ監督が 「ポスターにクレジットされていないキャラがサプライズで出る」みたいなこと言ってましたが、まさかレッドスカルとは! 唯一「えっ!」って声が出た瞬間でした。
あー次作楽しみ 本作は本作でマーベルスタジオが箱入り娘のように大事にしてきたサノスを堪能出来たのでよかったが、やっぱり最後はヒーローたちにスカッとさせてほしいところですね!